G 恋バナ聞きたいかい?

「さてさて 恋バナ聞きたい会の開会宣言を致します!」

「「「いえーーい!」」」

 今日ここに彼氏持ちの花菜乃、恋バナを網羅している夏音、そして恋愛小説家の私、恋人が出来てアドバイスが欲しい琴琴ちゃんがやってきた。

 この会の主な活動は、恋バナを聞く、語る。その2つだ。

「まず早速ですが、新しい入会者を祝して乾杯」

 皆が持ってきた思い思いの飲み物を一気にあおる。

「さて琴尾琴乃ちゃん。自己紹介をお願いします」

 ショートな髪を揺らし、元気に返事をする琴尾琴乃ちゃん。なんか小動物感がある少女だ。

「はっはい。琴尾琴乃です。インターネットの方に彼氏がいます。」

「よろしくね!とりあえず今回は相談って話だけど... ...」

 司会進行しながらみんなの様子をちょこっと観察してみると、皆様きちっとメモをご用意していらっしゃる。

 まぁね、作家である私がメモを用意しない訳ないじゃないですか。パソコン開いて待機してますよ。

 そこは置いておいて、ちゃんと許可はとっていますからね。

ここの話を好き放題妄想して、書くというのは。

「いや、妄想が加えられるとは聞いていない」

「確かに暴走してたなぁ」

 あれあれ、なぜかブーイングが... ...。

「あ、あの彼氏の話していいですか?」

「ごめんごめん。お悩み相談でしょ。今どんな感じなのかな」

 改めて私はパソコンを起動し、メモを開く。

「さっきも言った通り、私はインターネットのほうに彼氏がいまして... ...。その人とはちょっと昔の彼氏とかの相談をのってもらっていたんです。」

 彼女は、過去に3人彼氏がいたそうだ。しかし、その彼氏を貶す家族のせいで長続きした人はいないみたいだ。

「その人と居るとすごく安心するんですよ... ...。」

「最高ね。相談する中で好きになった的な?」

「はい、最初はもう前の彼氏のせいで好きっていう気持ちが分からなくなってきて」

「うぐぅ... ...。好きだった琴尾ちゃんの前では絶対言えないけどさぁ」

 ねぇ皆さん酒でも飲んで酔っ払っているテンションですけど、未成年だし、飲んでいるのジンジャーエールだよね。

「お互いに依存しすぎてたので、まぁ前の人はおいておいてくだしゃい。相談を」

「そうね、お悩み相談っていう体が吹き飛んで、馴れ初めを掘り返す会になってるよね」

「それは夕陽が仕向けたんでしょうが」

「なんだかなー知らないなぁ」

 ここはしらばっくれるのに限る。インターネット恋愛の小説を書こうと思っていた私としては、ここだけでそこそこデータが溜まってきたし、いい加減お悩み相談に移ろうと思っていたんだけどな。

「まぁ、うんね」

「えっと簡単に言うと、恩返しがしたいんです。いつも私を励ましてくれる彼になにかしてあげたいんです」

 かわいい。いい彼女を持ったな琴琴ちゃんの彼氏よ。私から一言。

「それのね解決策は、」

 


大好きって伝えてずっと一緒にいてあげること。




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