第2話 【ネタバレ】韓国ドラマ『太陽を抱く月』を最終話まで見ました。

韓国ドラマ『太陽を抱く月』を最終話まで見ました。

すごく面白かったですー!!

また放送されたら一話から見るかも。


ネタバレしないで見てもネタバレして見ても、面白いドラマだと思います。


***


韓国ドラマ『太陽を抱く月』は事件もしっかり収束するし、登場人物たちのその後もきちんと丁寧に描かれていて素晴らしいです。


世子妃ホ・ヨヌの呪殺事件に関わった者たちの結末は……。


・被害者ホ・ヨヌは改めて王妃になる


・ホ・ヨヌへの呪殺を命じた太妃(王様のおばあさま)は、悪事の手先として使っていたユン氏に毒殺される


・ユン氏は王様の異母兄(庶子)である陽明君を担いで王様を殺害しようとしたが、陽明君が王様と繋がっていたので謀反時に一網打尽で刀で切り殺される


・ユン氏の娘で世子妃ホ・ヨヌの後釜に座ったユン・ボギョンは父親のユン氏が謀反を起こしている時にひとりでひっそりと首つり自殺。理由は、父親が勝っても王様が勝っても自分は王妃を廃されると思ったから。王様の妃として死にたいというのが願いだったみたいです


・陽明君はユン氏の謀反時に、雑兵のひとりに殺される。自分から刀を捨てて槍で突かれたので実質的な自殺かも。生き残っても王様の地位を脅かすし、愛するホ・ヨヌを心の中で思い続けることもできないという悲しみがあったみたいです


・ホ・ヨヌの付き人だったソルは、ユン氏がホ・ヨヌの兄であるホ・ヨムに刺客を送った際、彼を守るために戦って死亡。ソルは自分に『ソル』という名を与えてくれたホ・ヨムのことがずっと好きだったみたいです


・ホ・ヨヌの呪殺で『生贄』の役目を果たし、その後口をつぐんでホ・ヨヌの兄ホ・ヨムと結婚したミナ王女は罪人として奴婢に降格後、都を追われて労役を課される。但し、罪の執行は出産後。


先の王様(王様とミナ王女の父親)は娘と実母を庇って世子妃ホ・ヨヌの呪殺事件を隠蔽したし、自分の異母兄が実母に謀殺された時も口をつぐんでしまうくらい、肉親への想いが強かったのが印象的でした。


・ホ・ヨヌの母親は死んでしまったと思っていた娘と涙の再会。よかったね。ホ・ヨヌの父親はすでに病死してしまっていてお気の毒でした。


・ホ・ヨヌの兄で、ミナ王女の夫だったホ・ヨムは妹の呪殺事件には何の関わりもなく、何も知らなかったのですが、罪を償うためにミナ王女と離縁して王族の地位を失い、結婚前の官吏の身分になって蟄居。


ミナ王女が産んだ息子はホ・ヨムが育てています。綺麗な絹の着物を着ていたので、貧しくは無さそう。

ミナ王女は数年の労役の後、王様に許されて平民の身分に戻り、ホ・ヨムと息子と暮らすみたいです。よかったね。


・陽明君の友人で王様の護衛兵のウンゴムは、事件後も変わらずに王様の側に仕えています。王妃になったホ・ヨヌが産んだ王子はウンゴムが大好きで、いつも剣を教えてもらっているみたい。王様は王子が亡くなった陽明君に似ていると微笑んでいて感動しました。


・当時の太妃に命じられ、ホ・ヨヌを呪殺したチャン・ノギョンは、呪殺に見せかけてホ・ヨヌを助けた功績をかんがみて、慰霊祭の後に処罰を決定すると言われていたのですが、慰霊祭の最中、命懸けの祈りで平穏を願い、死亡します。


韓国ドラマ『太陽を抱く月』は事件関係者がかなりきっちり処罰されたので、すごく面白かったです。この結末を見ると、先の王様が娘(ミナ王女)と実母を庇って事件を隠蔽したくなる気持ちもわかる。


***


韓国ドラマ『太陽を抱く月』はこんな風になったら平穏だったんじゃないの? IF予想。


①ホ・ヨヌの父親が、世子妃を選ぶ儀式に娘であるヨヌを参加させない。


世子妃を選ぶ最終選考に残る娘は三人で、選ばれた一人以外の二人は『王様の女人』として一生独身を強いられるというおそろしい儀式なので、ホ・ヨヌの母親は娘のヨヌを選考に参加させたくないと必死で反対していました。お母さん、あなたは正しかった。

でもヨヌの父親は「娘を参加させないというのは王様への不忠にあたるので出来ない」と言って娘を参加させてしまいます。


②王様が陽明君とホ・ヨヌの婚姻を王命で命じる。


ホ・ヨヌを好きになったのは陽明君が先で、王様に「結婚を認めてほしい」と言ったのも陽明君が先なのですが、王様は世子様がホ・ヨヌを世子妃にしたいと言うので陽明君の願いを却下しました。

でも、ホ・ヨヌを呪殺した一派はユン氏の娘のユン・ボギョンを世子妃にしたかったので、それが叶えば呪殺事件は起きなかったと思います。


③チャン・ノギョン(巫女)がホ・ヨヌの呪殺依頼を受けた時、呪殺前に王様に相談するか、呪殺を断る


これねー。悩ましいですよね。

チャン・ノギョン(巫女)は、太妃様からのホ・ヨヌの呪殺依頼を聞いた時、断ったんですよ。

「世子妃ホ・ヨヌは王族の一員だから、王族を守る役目をになう巫女が呪殺することはできない」って。

でも、太妃様が「断るなら星宿庁(ソンスチョン/巫女たちが所属する機関)を潰す」と脅したのです。


巫女たちは星宿庁(ソンスチョン/巫女たちが所属する機関)しか行き場がない子も多いから、チャン・ノギョンは見捨てられなかったんですよね……。

なので、チャン・ノギョンは『ロミオとジュリエット』の神父様のように、ホ・ヨヌを呪殺したふりをして仮死状態にして、墓の中から掘り起こして連れ去ったのです。


④記憶を失い、巫女ウォルとして生きているホ・ヨヌが再会した陽明君を受け入れ、結婚する


これも幸せな結末だとは思うんですけど、ホ・ヨヌと王様がめちゃくちゃしつこくお互いを想っているので無理でした。残念。


⑤ホ・ヨヌが巫女ウォルとして王都を去り、巫女として生き続ける


こうなってたら、たぶんホ・ヨヌの付き人として生きていたソルは死なずに済んだかも。でも、ソルは愛する人を守り、愛する人に抱かれ、愛する人に想いを打ち明けて死んだことを幸せだと思っていそうなので……。


⑥先の王様が、ミナ王女とホ・ヨムの結婚を認める


呪殺には生娘の生贄が必要だったのですが、ミナ王女は祖母の太妃様に「座っているだけでいい。それが済めばホ・ヨムと結婚できる」と騙されて呪殺の儀式に参加しました。

先の王様は、世子様のために秀才のホ・ヨムを政治の世界に残してあげたくてミナ王女との結婚に反対しましたが、ミナ王女が「王女は無能な不細工としか結婚できないのか」と大泣きしていたのが印象的でした。


ドラマ本編では、まさかミナ王女が生贄として呪殺に参加するとは思わなかったのでびっくりしました。ミナ王女はヨヌを学友として好いていたと思っていたので……。


先の王様は、王以外の王族が政治にかかわると、謀反が起きやすくなって混乱が起きるから、王以外の王族の政治とのかかわりを禁止していて、それはすごくもっともなことだと思うんですけど、でもミナ王女はただ「好きな人と結婚したい」と思っていただけなので、それを「国と兄(世子様)のために諦めろ」と言われても、納得できなかったんだろうなあと思います。


***


韓国ドラマ『太陽を抱く月』を見ていても改めて思うんですけど、恋愛や権力の勝利者って少数なので、視聴者から好かれる登場人物が勝者になるのが大事なことだなあって思います。


韓国ドラマ『太陽を抱く月』で最終的に、何の憂いも無く幸せになったのは王様とヨヌとヨヌの息子なんじゃないかなあ。


死んだけど、本人としては満足しているのがソル(ヨヌの侍女で奴婢の娘)と陽明君、それからチャン・ノギョン。


失意のうちに死んで、死んでも幸せじゃないのがユン氏とユン氏の娘、ユン・ボギョン。


生きていてそれなりに幸せだけど、独身なのがウンゴム。


生きていて、本編終了後に穏やかに幸せになりそうなのがヨヌの兄のホ・ヨムとミナ王女とその息子。


ヨヌの母親は娘と息子が無事なのは嬉しいけど、嫁で可愛がっていたミナ王女が娘の呪殺に関わっていたと知ったらつらいんじゃないかなあと思ってます。

ヨヌの母親は娘と再会のシーンがあった後は登場していないので、心情はわからないけど……。


巫女のチャンシルは星宿庁(ソンスチョン/巫女たちが所属する機関)で巫女としてつとめているのですが、仲良しだったソルの霊の言葉をホ・ヨムに伝えるという重要な役目がありました。

神母様(チャン・ノギョン)が必死に守った星宿庁で、孤児で行き場が無かったチャンシルが穏やかに暮らしているというのは感動します。


***


韓国ドラマ『太陽を抱く月』は丁寧に描かれた良いドラマでした。

おすすめですー!!






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