第3話:興奮するなってほうが無理。

ティンクルが僕の看護にやって来るようになって、僕は充実した日々を

送っていた。

その間も彼女は献身的に僕の世話をしてくれていた。


食事や薬のこともあって午前中から僕の世話に来てくれている。

午後からは、どこへ行ってるのか何をしてるのかティンクルのプライベートな

ことまでは僕はしらない。

聞いてみたいと思うけど、僕の彼女でもないし、奥さんでもない子に

そんなプライベートなことは図々しくて聞けない。


看護と言っても僕は重病人じゃないから、ひととおりにことは自分でできる。

昼からの食事は買い物に行かなきゃいけないからデリバリーで済ませていた。

でも、朝ごはんはティンクルが作ってくれていた。


たまに1日僕のそばにいてくれる日もあってティンクルは見た目ギャルっぽい

子だからなにもやってないのかと思ったら、なんのなんの

料理だってプロ並みだし・・・だから嫁に行っても旦那になる人は幸せだろう

なって思った。


その旦那が僕だったらいいのにな〜って密かに思ったりして・・・。


だけどティンクルは僕の彼女でも恋人でもない。

あくまで看護師と患者の関係。

僕は僕の気持ちをティンクルに告白したとして、もしそれがうまくいかなかったら

きっと気まずくなってティンクルは訪問看護をやめてしまうかもしれない。

そんな別れ方はしたくない。


だから僕は彼女に対する想いを心の中に仕舞い込んでるんだ。


だけど、どうしても勘違いしてしまう時がある。

ティンクルがあまりにフレンドリーだからだ。


まるで僕のことを自分の恋人みたいに接してくれる。

朝、やって来たらすぐにハグして、ほっぺにチューしてくれる。

それは単なる社交辞令だって分かってる・・・だけどね。


ご飯の時だって、ふざけて、


「あ〜んして?」


なんて言われる・・・。

だからつい甘えてしまう。


ダメでしょって怒られても彼女の前では素直になってしまう。

彼女が僕の胸に聴診器を当ててる時だってそうだ。


「はい、息吸って〜・・・はい、吐いて〜」


って、めちゃハスキーな声で言うと・・・それがたまらなく僕のハートを

くすぐる・・・キュンって来るんだ。

もう愛しくてたまらない・・・絶対罪だ・・・ティンクルの存在は罪だよ。


ティンクルが言った・・・病院は通い続けなきゃいけないかもねって。

僕の病気は長期戦になるんだそうだ。


「本当はずっと誰かがついていてあげたほうがいいんだけどね」

「ゆっくり病気と付き合ってこうね」

「だから焦らないで安静にしててね、あまり興奮したりしないこと・・・」


ってティンクルから言われるんだけど・・・んだけど、ティンクルは

時々露出の多い服を着てやって来ることがあるんだ。


だから前にかがむとたわわなおっぱいが否が応でも目に入るし、後ろを

向いてかがむと、おパンツがモロ見えだし・・・ティンクルはパンストは

履かない・・・だから基本ガーターベルトにショーツ。

興奮するなってほうが無理だろ?って言いたくなる。


つづく。

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