第11話 夢 side K

泣き疲れて俺の腕の中で眠る池田。これは夢やない。池田の頭をなでて俺も目を瞑った。


いつもと違う明るい場所。「木戸くん!」池田が俺に駆け寄る。「いつも真っ暗だったのに」不思議そうに首を傾げる。可愛い。もう離せんわ。「俺のもんになってくれてありがとう」真っ赤になる池田。「…木戸くんのものにしてくれてありがと」どちらからともなくキスを交わした。「あぁー、えっとな、そのー………早う全部俺のもんにしたいわ…」ヤバい。心の叫びが漏れてもた。少し考えてその意味に気づいたらしい。沸騰したように赤くなって、小さな声で「……俺の全部、木戸くんのものにして……」と言うてくれた。

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