第7話 リアル side I
目が覚めたら泣いてた。夢であんなに泣いたんだもん、しょうがないよね。…でもホントに嬉しかった。木戸くんが「俺のものになって」って言ってくれていっぱいキスしてくれて…夢だからって勇気出して俺からもキスして。ヤバイ。顔が熱い。
でも間違えちゃいけない。あれは俺の夢。俺の願望だ。木戸くんがあんなこと思ってくれるわけないよ。勘違いしちゃいけない。いい夢だったな、それだけだよ。
そんな俺の心を揺さぶるようなLINEの通知音。
おはようさん
昨夜、池田の夢見たで
かわいかったわ
…なにこれ。俺もしかしてまだ夢みてんの?………既読にしちゃったじゃん。返事、返事しなきゃ。どうしよ。嬉しいってこと、伝えていいのかな。
おはようございます
俺も木戸くんの夢見ました
カッコよかったです
これを送信しちゃったらどう思われるんだろう。怖い。震える指をスマホに押し付けた。
もう講義なんか受けられる気がしない。「今日は休む」とカズに連絡してベッドに潜り込んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます