青謀論

友達との帰り道、気がつけば空が赤かった。


 私はなんでも無い様に振る舞っていたけど、それが明らかにおかしいって事には気付いてて、でもそれにしては友達も何もなさすぎる。


「ねー」

「何よ」

「今日の空綺麗だね」

「何?告白?w」

「やっぱなんでも無い」

「なんだよw」

「いやー赤いからさ」

「まぁこのぐらいの時間なら赤いでしょ、何?哲学なの?」

「やっぱりなんでも無いよ」

「おいー」


あぁ嫌だと私は思う。

 ここが水槽の中である事をどのくらいの人が知っているんだろう。世界は毒に満ちていて、国ぐるみで弱い物を少なくし、沢山のお金を得ようとしている。

 でも、私は気づいた。気づいたなら、変われる。友人はダメだったけれど、少なくとも私は気づいた責任がある。

 青が赤くなっている事を調べなくちゃいけない。


「ねぇ」

「もう、なーにw」

「私、血が何色か確認したいんだよね」

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