prologue③
「冗談はここまでにして。空欄、学校終わったら店に来てくれ」
「どうしてですか?今日は行かなくても良いって昨日言っていましたよね?赤」
そう、今日は赤のお店にこき使われに行かなくてもいい日なのに、私は赤に詰め寄り抗議した。
「空蘭、君の言いたい事もわかる。僕だって休みくらいあげたかったんだけどさ」
赤は問い詰める私を笑顔でかわし、私に手渡した手紙を指さしこういった。
「その手紙を見たら、きっと君は突き動かされる。きっとね」
そう諭されるように赤に言われた私は、魔法にかかったように冷静になった。
「……赤」
「なにかな?」
「学校で読んでも良いですか?」
「ふふ、良いよ」
赤は微笑み私はこれから来るであろう受難に気分は最悪だ。
「……赤。用事があるなら次からこんな待ち伏せするような事はやめてください」
「たのしいだろ?」
「は?」
「ふふ、日々のスパイスにサプライズは大切だろ?」
「……そうですか。もう呆れて赤の事をどうにかしたいですよ」
「怖い事を言うね。この子は」
「怖い事を言うようになったのは、赤。彼方のせいですよ」
「何で僕?」
「だって貴方は私の師匠なんですから」
そう、これは青乃赤と言う存在自体がふざけている魔術師と、
その弟子である
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