第12話 ショッピングモール殲滅作戦
さてさてさて、ガソリンをキャンピングカーに注入し終えたので、私たちは早速ショッピングモールに向かった。
「いやー楽しみだね、ショッピング」
「とりあえず、食品エリアに行って缶詰とか取りに行くか」
「その後は洋服見に行こっか」
「この旅は相当長旅になるだろうからボードゲームとかも欲しいよねぇ」
「よーし、さっさとショッピングモールへレッツゴー!」
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「多いって、ゾンビ多いって、厳しいって」
「そりゃあそうでしょ、屋内でしかも人が密集してるところでパンデミックが起こったらこうなるよ」
ショッピングモールの中は案の定私の予想通り、ゾンビだらけであった。
「まぁ対して長居はしないし、とりあえず全部ぶち殺しちゃおうぜ」
いつも通り呑気なんだよなぁ皆んなは。そしてしれっとゾンビ殲滅させるって普通の人が聞いたらパニックなっちゃうよ。あっ、ここで驚いてないってことは私は普通じゃなくなっちゃったのかも。
「じゃあ早速、武装展開!」
「【ストレージ】からの〜炎龍の双剣!」
「ルートル、いくよ!へ〜んしん!」
「あっ、えっ、えっと、ちょ、超能力、か、解放!」
沙莉の周りにいくつもの機械が装着されていき、手には小型のサブマシンガンのようなものが握られていた。
焔はストレージから前回のとは違う、赤く燃えているような双剣を取り出した。
光はいつも通りルートルがポンッ、と出てきて、光が吸収し、体に謎のキラキラを纏いながら少しずつ服が変化していき、手にはいつもの短剣があった。
蒼雷は、うん特に何も起きてない。
「はぁ、やっぱ俺もなんか皆んなみたいな戦う前の変身とか欲しいなぁ」
「まぁまぁ変身せずともたたかえるのは君の利点じゃあないか」
「そうだよ、そういう力だからこそ私を守る時には一番有効なんだよ」
「まぁそうか、ならいっか」
蒼雷はまぁ何とか納得した。
「さて、雑談はこの辺にしてさっさと片付けちまおうぜ」
「ならお先に失礼ー」
そういうと光がいきなりどこかへ消えてしまった。
しっかり周辺のゾンビの首を全部掻っ切りながら。
「あーあこういう雑魚いゾンビ相手だと光速で動ける光が圧倒的に有利なんよなぁ」
「もうおこぼれしか残ってないだろうね」
「とりあえず俺らも動き始めないと後で光に[君たち〜何で仕事しなかったのかなぁ?]とか煽られるぞ」
「お前が仕事全部奪ったんだろって話なのにな」
そうして私たちは歩き続けても店の奥の方に隠れていた数体しか見つけられずにこのフロアの端まで来てしまっていた。
「うーんどうしようとりあえず次の階行くか」
「そうするしかないね」
「それにしても光戻ってこなくね?」
「?だって光はゾンビを倒してるんだろ?」
「光は高速で移動しながらゾンビを殺しまくってるんだよ?いくらゾンビが多くてもあんだけ早い速度で移動してりゃあ、もうこっちに戻ってきてもおかしくないだろ」
それもそうだ。光の速度ならもう終わっていてもおかしくないのだ
「つまり、何が言いたい?」
「考えられる可能性は三つ。一つ、単純にゾンビが多かったり障害物が多くゾンビを倒しきれてないだけ。二つ、どっかの店で寄り道してたり、俺らを驚かそうとふざけている。三つ光だけでは対処できないようなゾンビや問題に遭い、戻って来れない説」
「確かにな、とりあえず、おーい!ひかりー!隠れてんなら出てこーい!じゃねぇとお前の夕飯なしにすんぞー!」
蒼雷が思っいっきり叫んでも光は出てこなかった。
「これで二つ目の可能性は消えたな」
「よし、光が危険に晒されている可能性を考慮しつつ、上に向かおう」
「了解」
よし、とりあえず上に登るこの階段をっと、ん?
「どうしたんだ草乃?」
「いや、なんか下のから物音が聞こえたから」
「下、駐車場か。そこに光がいるのか?」
「いや、わからないもしかしたら下にある可能性もあるな」
これはどうするべきなんだろう
「よし、下には私が行くよ」
沙莉が下に行くことを自ら名乗り出た。
「一人じゃ危険、ではないか」
「うん。光が苦戦するような奴がいるならそこに光もいるから実質二人だし、そうじゃないなら雑魚戦だ。それなら余裕だからね」
「よし、光探索作戦兼ゾンビ殲滅作戦続、開始!」
「「「おぉー!」」」
思わぬ光の失踪でいつもの呑気さは失われてはいるが一応皆んな冷静になっていたおかげで問題なさそうだ。
私もせめて足手纏いにならないように頑張るぞー!
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