第3話 お前ら嫁に殺されるぞ!
達也「やったんですよ。5ヶ月前と先月。バッチリ調査」
ところは変わって、国見達也探偵事務所。
国見
こいつも秋男の元後輩、嫁の元部下にして田仲や香緒里ちゃんの同期。
こいつらの会社は一度倒産して外資に吸収されてね…こいつはその前に会社辞めて、今は堂々と興信所の所長さん。俺たちの業界は意外と警察機構にもほど近いんで、そんな伝手もあってこいつのところも結構頑張っている。
達也「というか田仲、次は病院だって言っただろうが!ヤバかったんだぞ、先月の香緒里ちゃんの引きこもり生活」
…なるほどな~、田仲も馬鹿じゃない。異変の有った直後に一回、状況が改善しないので再度調査を掛けたのか。興信所費用は高額だがお友達価格様々だな。
「達也」
達也「はい、三月さん」
「浮気の接触案件はなかったとして、盗聴機は仕掛けたか?」
達也「田仲の協力でバッチリ…成果なし」
「香緒里ちゃんの携帯も?」
達也「違法にやりましたが…成果なし」
「う~ん」
こいつは昔から優秀だった。そうすると…
「その屑彼氏って薬のお勤めいつまでだったの?」
達也「ずいぶん前にシャバに出ちゃってるんですよね。滞在場所は押さえてますが」
「で、張り込み中は電話含めて接触形跡無しと」
達也「はい」
「う~ん」
田仲「だから浮気じゃ無いんですって!」
達也「俺も、ここまでくると…もう香緒里ちゃん本人に聞いたほうが良いのかなと」
三月「…で、カウンセリング勧めてたのか」
達也「そうですが、三月さんが絡むなら話は別です。洗いざらいしゃべらせちゃいましょう!三月さん得意の寸止めセ⚪クスで!」
「…どこからそんな話が…」
達也「まあ、別の裏は取ってはありますが、発端は速見(嫁の旧姓)先輩ですよ」
(画像 うちの嫁 沙織)
https://kakuyomu.jp/users/kansou001/news/16818093079506513211
田仲「あの人、飲み会になるとすぐ愚痴るんですよ」
達也「三月さんお小遣い交渉でさんざん寸止め食らわしたんですって?」
「…は!?」
田仲「絶頂の寸前でさんざん焦らされて気が狂いそうになったとか…知らないっつうの!」
達也「女性の上司の下ネタ事情なんか本当勘弁してくれって話ですよ…あの人、俺たちのこと男と思ってないんじゃないかな」
田仲「国見、逆、逆、あの人、自分を男だと思ってんの!」
達也「あんな可愛い顔で、バカじゃないかと」
「分かった、それ以上は言うな」
沙織…あいつはあいつで、いったい何を言ってるやら…
「この話に絡むには絶対条件がある。うちの嫁の同意が取れるかだ。相当に厳しいぞ」
田仲「説得には俺も同席させてください」
達也「あ~俺も同席したい」
「…達也、なんでお前まで…」
達也「いや、あの人俺たちのアイドルだったから…久しぶりに会いたいな~と」
お前、さっきの愚痴は何だよ!
「前々から思ってたんだけどさ、お前ら俺よりはるかに早くあいつと知り合ってるよね?本当にあいつが良いと思ってたんなら、いっくらでもチャンスあったよね!?」
田仲「いや、結婚前の速見先輩って、容姿は超絶可愛いくせに性格は全く男」
達也「本当、『鶴姫』!」
田仲・達也「見てる分には最高だけど、煮ても焼いても食べられない!!」
ごそっ…さすがに腹が立ってきたので、さっきから稼働中のレコーダーをば。
「お前ら油断しすぎ。嫁に聴かせたらどうなるかな~」
田仲・達也「!!」
達也「い…いや、結婚前後からだよなあ…速見先輩ったらフェロモンだだ漏れで凄い色っぽくなったの」
田仲「なんか急に役員連中まで粉掛けはじめて」
達也「その年の『抱きたい女性社員、No.1』とか!!」
田仲「豹変でしたよ三月さん…本当にどんだけやったんすか?」
三月「…お前ら…」
うん…もう真面目に沙織を説得するのはやめよう!!
三月「…お前らしばらく俺の奴隷ね」
※秋男のスピンオフ「内科病棟のジュリエット」
https://kakuyomu.jp/works/16818093079739518482
同時並行時系列進行にて、連載中ですっ!!
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