第8話 相談役!相談役!

『相談役!相談役!』

『いくらで雇ってくれんの?』


【案内人】とプラカードのかかっている部屋の前でドアを叩きながら部屋のぬしを呼んでいた。


『一時間100円!それが俺の限度!』

『なんでそんな慌ててんの』


瑠花がドアを開ける。


『しょんべ!とりあえずトイレ貸して!話はそれから!』

『どうぞ?漏らされても困るし。』

『飲んでくれてもいいけど!!』

『勘弁して。そんな趣味ないから。』

『……はぁー。間に合った。マジで漏らすかと思った。』


『…ドアくらい閉めてよ。……で?なにがあったの。』

『……いや、それがねぇ。』



――――――――――――。


一から百まで翠の事を話した。


――――――――――――。


「そういう事ね…。罪な男ねあんたも。」

「俺当時知らなくてさ。咲といたからさ。たまたまニュースで見て知ったんだよね。」

「今からは想像つかないね。」

「俺的にはどっちも好き。あの狂ったドSなお姉さんもたまんなかったんだよなぁ…。今はもう丸くなっちゃってさぁ。あの毒々しいのがなくなっちゃった。でも反面、周りが翠を受け入れ始めた。……なんていうか、あいつが壁を取り始めたからね。」

「本当はいい人だからね。ただああいう態度とか見た目とか噂が先走るとね見方も変わっちゃうよね。」

「俺は気にしないんだよな。最初からあれだから。本当に薔薇の花みたいな女。近付いたらビシャーって針噴き出す感じのね、」

「魔女かなんか?」

「あー、近い。でも…そんなアイツが好きだった。」

「今でもでしょ?だから元旦那さんの事でそんなにイライラしてあたしのとこに来るんだから。」


「……ちょっと様子見てくるわ。」

「行ってらっしゃい。なんかあったら呼んで?」

「ありがとう。」

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