第7話 起こるべくして

どれだけあいつに『死ね』と言いたかったか。でも我慢した。一言でも俺って言う存在からそんな言葉降らされたらあいつは本当に死ぬ。今なら死ぬ。だから言わなかった。


いつかこうなる事は予想していた。

でも僕という手のかかる存在が居るがゆえ強くいられてるのも分かってた。

けどいつか壊れることを思うなら既に壊れたままの状態に戻してやった方が幾分かは幸せかもしれない。


『愛する旦那』を思って自ら息の根を止めるならそれも『あいつの幸せ』なのかもしれない。



ずっとそう思っていた。

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