おぞましい真実

怯える京太と綾香


京太 「おい、、どういうこと、、」

綾香は自分の中で辻褄が合ってしまった。咲の声質が違ったのは、風邪だからなんかではなかった。その時すでに、咲はもうそこに「いなかった」。


田沢家一家心中事件は、一家心中ではなかった。なぜか夫婦は生きていた。


田沢妻 「あたしたち、あの家に住んでる時ね。一人子供を燃やしたの。椅子に縛り付けて、火を付けた。」

田沢妻「急に庭に降りたと思ったら、無理やり縛りはじめたんだから。

びっくりしたよ。あはは」

田沢妻「あなたが人が燃えるところ見たいって言ったんでしょ?」


京太。怯えながらもなんとか声を絞り出す。


京太 「ありえねえ、、、

自分たちの子供だろ?」

田沢妻 「違うわよ笑 父親から気絶するまで殴られる。怖い、、、死にたくない!って言って、うちに逃げ込んできたの。名前も知らない子よ。傷を見るのがおもしろかったから、懐かせて、ちょくちょく家に上げてた。あと、彼が人が燃えるところを見てみたいってずっと言ってたから、いつかそれにも使えるかなあと思って。」

田沢妻 「うふふふ、でもよかったわ、あの子供まだ小さくて。力がまだ弱かったから。暴れたけどちゃんと椅子に固定できた。」


恐怖で動けない京太と綾香


田沢妻 「あれ以来、人が燃えるところってこうもおもしろいんだって、笑笑はまっちゃってさ。」


不気味な薄ら笑いを浮かべながら、なおも喋る男。


田沢妻 「下山途中なんかで夜になってくると、吹雪が止むのを待つためにここを使う人結構いるんだけどさ、そういう人たちをさ、うふふふふふ」

田沢妻 「あ、なんか全部喋っちゃった。通報されたら厄介だから、この人たちも殺す?」

田沢妻 「いいね。この二人一緒に燃やしたらさっきのよりもっとすごいのが見られるかもよ?」

京太 「さっきの?お、おい。さっきってなんだよ!

ま、まさか、、、」


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