プロローグ・異世界:後編
白日の今この瞬間、高く広い大空からこの世界を見ている。
真っ赤に燃える太陽が青く輝く海や湖たちを照らし、深緑の森と黄金の大地が広がっていて、広い空は奥へ奥へと紫色に続いていく。
例えば人々の生活が栄える場所、例えば雄大な田畑、例えば大きなお城、例えば多くの生き物に満ちた大自然……
空中では凄まじい速さの生物が飛び交っていたり、森には異形の獣が蠢いていたり、海からはそれはそれは大きな魚が跳ね上がったり……
そしてそれらに見向きもせず、大きな声で叫ぶ真っ白の髪の男が一人。
「あ゛あああああああぁぁぁぁっっっ!!!!!?!?!?」
名を、
この美しい世界に向かって、まさしく生まれ落ちていく。
そして、そんな彼を見る五人の者たちが居た。
「……へ?なにあれ?鳥かな?」
とある町では、弓を背負った赤茶髪の女性が。
「……は?なんだろうあれは……鳥、かなぁ?」
とある民家では、刀を携えた青い瞳の女性が。
「ホントにいた~……気のせいかと思ったんだけどな~……」
とある森の村では、頭に葉の生えた緑の瞳の少女が。
「ひっ……え、転移のミスかなにか?それとも有翼類との戦闘か?」
とある古い図書館では、眼鏡を掛けた紫黒髪の女性が。
「ふぁあああああぁぁぁっっ!!!!!」
そして彼の背後では、翼と黄金の輪っかを携えた少女が一人。
さて、長くなってしまった。
神の奇跡、運命の悪戯、どうしようもない理不尽……
真理や摂理に反したこの世界。
これは、この歪な世界に降り立った者と、彼を信じた者たちの冒険。
やがて世界を揺るがす、革命の旅路だ―――
「あぁぁぁぁっ!!!おちちち、おちおち、落ちる!!死ぬ死ぬ!!また死ぬ!!」
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