第8話 【助けてその4】会話が書けない!

【助けてその4】会話が書けない!


【助けますその4】他の作品を参考にしましょう


 とりあえず、他の歴史ものを読むか見るかしましょう。


「小説家になろう」でもカクヨムでも、他の小説投稿サイトでも、書籍でも、時代劇でも、媒体は何でもかまいません。


 そこから、自分の好みに合った会話を探しましょう。


 それらを参考に書いてみてください。


 ここで注意すべき点は一つだけ。


 敬語で迷ったら、すぐに調べること。


 敬語は必須です。


 歴史ものだと、登場人物の関係は、上下関係がほとんどですから。


 ファンタジーでも、王子様やお姫様が登場するなら、敬語は必須です。


 彼ら彼女らの家族は、上下関係の上に立つ人たちなのですから。


 それから、上下関係を描写する場合、「相手の呼び方」に気をつけてください。


 私の経験上、「役職で呼ぶ」が、無難でした。


 曹操を「司空」、「丞相」、「公(魏公だったからね)」、「王(魏王だったからね)」と、登場人物が呼んでいましたでしょ?


 これが皇帝など国家元首にあたる人なら、「陛下」になりますかね。


 あと、よく使ったのは、「将軍」、「妃殿下」などです。



 立場が対等の人間関係を描写するなら、古今東西の時代劇や歴史ものが参考になります。


 凝りたいなら、武将同士が相手を呼ぶ呼び方を、調べてみるとかですかね。


 私がよく使っていたのは「貴公」でした。


 あとは語尾かなあ。


「ございまする」、「参りまする」などの書き方にすると、歴史ものっぽくなるかなあ、と思って、そうしていました。


 今のところ、文句を言われたことはありません。


 まあ、私の場合、『我が名は曹飛将』の主人公曹馥そうふくからして一人称が「ぼく」だったので、歴史ものっぽくなかったのですけどね。


 これに限らず、あなたの作風にさえ合っているなら、無理して時代劇みたいな会話を登場人物にさせなくてもいいと私は思います。



 閑話休題。


 曹馥は実在したのかって?


 魏書曹洪伝には名前だけ記されています。


 しかし、曹洪の領地と爵位を継いだ旨書いてあるだけで、どんな人柄だったか、何年に生まれて何年に亡くなったかまでは、わからないのです。


 だからこそ、創作する余地が生まれたわけです。


 どうやって細かい人物像を作り上げたのかって?


 曹馥と会話したんです。


 あ、今、亜咲のことを「ヘンなヤツ」なんて思いましたか?


 いいです、それで。


 さて、曹馥との会話です。


「こんにちは。亜咲加奈です」


「こんにちは。曹馥です!(にこにこ)」


「今、おいくつですか」


「数えで十四歳です!(よい子風)」


「得意なことは何ですか」


「弓と馬の扱いです!(ドヤ顔)」


「江東攻略が初陣だと聞いたのだけど、詳しく教えてもらえる?」


「そうなんです!(目がキラキラ)でも父上は最初は反対していました(しょぼーん)」


「理由は?」


「まだ若すぎると言いました。でも(キッ)孟徳のおじ上(曹操)は、私をつれていくと約束してくださいました!」


「若いのに、しっかりしているね」


「(再びしょぼーん)振りをしているだけです」


「振りをしているというのは?」


「父上が、親戚の誰とも話をしなくて。いつも何かに悩んでおられるみたいで。それで一族の中でも浮いてしまっているのです。だからぼくだけでも愛想よく振る舞わなければと思ったのです。学問にも武芸にも精を出して、言葉づかいにも気をつけて……。だけどそれは本来の私ではないのです」


「お父上は何に悩んでおられるのか、話を聞けるといいかもしれないね。では、本来のあなたとはどんな人なの?」


 こういう会話を繰り返しました。


 そして曹馥が形づくられていったわけです。



 今回は「会話」についてお話ししました。


 あなたの作風と好みに合ったものを見つけて、参考にしてみてください(*^^*)

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