第8話 \( ๑- ༥-๑ )/ 焼肉パーティ!(準備)

向日葵乃平原ではポークの出現エリアはわずかだ。

そのうち一つはここから300メートル西にある『牧場エリア』だ。

牧場エリアは何故か家畜となる動物が沢山いるのだ。

つまりは肉が食い放題なのだ。

「おっ、ウォータースライムだ。しかも3匹」

ウォータースライム。

体が飲料水でできており、手懐ければ無限の飲料水をくれる。

こいつを繁殖させれば水不足なんて起こらないと言われている。

〈ウォータースライム便利だよな〉

〈それな〉

「【霰】」

一匹のウォータースライムの上に雲が生成され、霰が降る。

ウォータースライムはしばらく痛がっていたが、やがて氷漬けになった。

そしてそのスライムをハンマーで割る。スライムのコアを取る。

スライムは倒したが、氷漬けはアイテムにならない。氷の塊になるだけだ。

他の二匹も襲ってくるが、霰で氷にする。

そして【収納】を使い、氷をしまう。

〈ウォータースライムの氷って美味しいの〉

〈美味いで〉

〈普通の氷〉

〈水味〉

〈収納いいな〉

「よし。じゃあモンスターバリア張りながら行くか」

モンスターバリアはモンスターが入れないバリアの魔法だ。

「お!ライムだ」

ライムは緑色の羊。ラム肉にすると美味い。そして弱い。

「チンギスハンにしてやるよ!」

〈チンギスハンwww〉

〈ナニソレオイシイノ〉

〈ジンギスカン!チンギスハン昔の人w!〉

〈それモンゴルの人w〉

〈ジンギスカンな!〉

「あ………」

自分でも顔が赤くなるのが分かる。

小学校で猛勉強した結果がこの間違いだろう。

勉強なんてしなきゃよかった……

〈可愛いよな将軍って〉

うう…………

……ここで挫けてはダメだ。

「ジンギスカンにしてやるよっ!」

〈メンタル強(笑)〉

〈今度こそ〉

炎魔法で何回か攻撃するとライムはアイテムと化した。

「どれどれ…肉と毛皮と……ん?」

〈どうした?〉

「なんか、すっげぇ気味悪いアイテムあるんですけど」

〈何それ〉

〈頭蓋骨?〉

「きしょい。まあ後で売るか」

〈怖い〉

〈女は怖いよ……〉

〈闇市かなんかで売るの〉

「お、ポークいた。じゃあ狩るねー」


★✴︎★


ふぅ。

ざっと10匹程度倒した。

…しっかし。

「肉重いっ…」

【収納】に入れようとしたらもう入らないって言われた。

ポークの肉9匹分=…630kgだ。

幸い【筋力増加】でかなり楽になっているが、体感だとそれでも30kgはある。

女体化してから筋力低下したんだよっ。

誰か、助けて。

…ちなみにリスナーは面白がってる。話になんねー。

助けてくれっ。

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