第7話 試食!
ワールズステーションに着いた。
ここからは配信だ。
〈将軍あれ忘れてないだろうな?〉
〈すらいむぜりーをくいなさい〉
〈スライムゼリー!〉
……………
「はいどうも、葵でーす…はいはい、スライムゼリーの事は覚えてますよ」
〈今買え〉
〈2000円あげる〉
〈喰え〉
「はいはい…」
〈はいは一回でいい〉
「お母さんか。すみませーん」
〈売店の人イケメン〉
〈お前は誰が推しなんだ〉
「はい」
「スライムゼリー一袋ください」
「何用ですか?」
「狐用って…」
「狐用はないですが、犬用ならあります。いかがでしょうか?」
「お願いします!」
「お会計50コインまたは500円となります」
ここにはタッチとかクレジットとかが無いのだ。それがかなり不便。
「ありがとうございましたー」
その場を離れる。
「よし、これでいいか?これを後で食えば良いんだろ?」
〈うん〉
〈そう〉
〈うんうんそうそう〉
「じゃあ向日葵乃平原で会いましょう」
⭐︎★⭐︎
「着きましたー、向日葵乃平原ー!ではさっそく、アレを食べていきまーす…」
〈あれれー?なんでテンション低いのかなー?〉
「圧をかけないでくれ。じゃあ食うぞ?」
〈食え〉
〈ついに来た✨〉
「…いただきまーす………」
一口。
…!!!
「……全く同じ味がする」
期待させちゃったかな?
〈ゑ〉
〈そんなバカな…〉
〈お前の味覚がおかしいだけだ〉
「…言われそうだから言われる前に獣の姿で食べてみるよ」
〈おおお〉
〈考えてなかった〉
〈言われる直前に投稿しようとしてた〉
念じる。
すると煙が立ち、俺は銀色の体毛の狐になっていた。
〈飼いたい〉
〈可愛い〉
〈はよ食え〉
俺は呆れ顔をしながらスライムゼリーを食べる。
…美味い!
何コレ、さっきのゴムの味しないんですけど。
完食すると、すぐに獣人に戻る。
〈どうだった〉
「美味かった!」
〈パチパチ〉
-1000円振り込まれました-
〈スゴイ〉
〈ドラゴンどうなんだろ〉
〈エライネワンチャン〉
「犬じゃない!じゃあポークでも倒しに行くか」
ポークとは。
ピンク色の猪で、牙が鋭い。炎系の魔法を使うと一撃だが、それ以外の攻撃法だと全然倒せないモンスターだ。
っていうかポークってなんだよ。肉じゃねーか。
名付け親出てこい。
…まあ、美味いんだけどな、ポーク肉。
「今日は肉パーティだ!」
〈いいな〉
自然とよだれが出ていたのは秘密だ。
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