第29話「揚げパンゲア」(2024/7/14)
ぼくの家に来たお友達4人と一緒に、宿題をがんばっている。
お友達は得意な科目がばらばら。リク君は国語、トモキ君は算数、ココアちゃんは理科、モエちゃんは社会。ぼくは……勉強は苦手だ。ぼくばかり教えてもらうことになるから、ぼくの家で勉強している。せめて場所くらい提供しないと――ってママが言っていた。
「ちょっと休憩したら?」
頭の中で噂をすれば、ママがおぼんを持って声をかけてきた。飲み物とお菓子と、膨らんだ紙袋がテーブルに並ぶ。みんながお礼を言うのを笑顔で「どういたしまして」と返して、リビングに戻っていった。紙袋の中は、揚げパン。ママの自家製だ。
「揚げパンだ! おいしそう」みんなテンションが上がっている。
「でも、切ってあるね?」お店で売ってる長いやつじゃなくて、イチョウ型にカットされている。
「みんな、ちょっとここに置いてみて」ぼくがお盆の上に揚げパンを置く。みんなも真似する。すると、揚げパンは、もっと大きな一つの揚げパンになった。
「すごい、ぴったり!」みんなはしゃいでいる。
「昔の地球みたい!」ココアちゃんが言った。昔は、大陸がみんなくっついてたんだって。昔、みんなで仲良く住む家を分けたのかな。
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