第22話「非リア充の爆発」(2024/7/7)

 七夕と言えば、織姫と彦星が年に一度しか会えない日である。

 美人で年頃の娘なのに働いてばかりしている織姫を、天帝というエライ神様が不憫に思って、天の川の向こうに住む彦星と出会わせた。そうしたら、まあラブラブに。働き者だった二人は、結ばれてからというものラブラブしすぎて仕事しなくなり、「極端だぞバカ者!」と天帝が怒ってしまって、二人を引き離し、年に一度しか会えなくしちゃったのだという。

 ところで、この織姫と彦星は夏の大三角と言われる3つの1等星――端的に言えば、超明るい星――のうちの2つで、こと座のベガが織姫星、わし座のアルタイルが彦星である。仲間外れのもう1つは、はくちょう座のデネブ。

 大三角とか同格みたいに言われるが、星のサイズを比較してみると、ベガは太陽の2.5倍、アルタイルは1.8倍なのに対し、デネブは200倍。デネブだけ桁違いの大きさだ。

 太陽より8倍以上重い星は、やがて超新星爆発を起こすのだという(実は死んだ星が虎の威を借りて超新星爆発するケースもあるそうだが、ここではスルー)。

 リア充の織姫と彦星は爆発せず、デネブは爆発という未来が待つ。

 非リア充爆発する!

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