第5話

声をかけ、席についた。

「すいません、遅くなりました。」

そう言うと先輩は、

「いいよ。俺も今来たばかりだから」

と笑顔で返してくれた。

挨拶を交わし、飲食をしながら軽く雑談をした。

話はそこそこに盛り上がり、本題に移ろうかと思っていたが中々切り出せずにいた。

そんな自分を見かねてか先輩が話をしだした

「で、相談てのは?」

唐突に言われ少し混乱したが、

「実は上司から新規プロジェクトを受けてみないかと言われまして。」

先輩に事の経緯を詳しく話した。

話を聞いた後、先輩は目を瞑り、沈黙していた。

暫くしてから目を開き、口を開いた。

「あまり乗り気で無かったら、断ったほうがいいな。ただ少しでも興味があればこの件はややったほうがいい。一般的な答えで申し訳ないが。」

と言ってくれた。

その後は談笑等をし、夜遅くまで飲んだ。

同期や先輩に相談してよかった。

決意が固まった。

翌日、私は朝礼が終わった後、上司の所に向かった。

「今回のプラグラム改修の件、受けさせてください。」

上司にそう言うと

「わかった。2日後にメンバーの顔合わせがある。それまでに業務の引継ぎを終わらせてくれ。」

上司との話を済ませ、席に戻り一息つく。

その後、引継ぎ作業を行った。

特に問題なく引き継ぎ作業を終えたので、心配することなくメンバーの顔合わせに行くことが出来た。

顔合わせで会議室に入ったら、意外に少なく10人程度だった。

驚きもしたが、一部の改修だからそんなに人数がいてもしょうがないのかと納得もした。

メンバーの簡単な自己紹介が終わり、今後のスケジュールを聞かされた。

かなり綿密でタイトなスケジュールだったが、内心ワクワクしていた。

どこまでやれるか分からないが、絶対に成功させよう。

そう心に誓った。

このメンバーのためにも、そして自分自身のためにも。

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人生の転機 @satogo

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