第5話 落ちる子どもたち。
私が幼少期のころ……。
だいたい、幼稚園から小学生のうちくらいの間でしょうか。
中学生になってくると、無くなってくるのですが……。
とにかく、落ちるんです。
ほかの地域のことはわかりませんが、少なくとも、私の通った幼稚園や小学校では、良くありました。
なにが落ちるのかというと、お題の通りで、私を含めた子どもたちです。
switchどころかファミコンすらも、まだ登場していないこの時代。
遊びと言えば公園や学校の遊具、縄跳び、ゴム飛び、かくれんぼや鬼ごっこ。
体を張る遊びばかりです。
公園や学校の遊具は、種類は多々あれど、その遊び方が本当に正しいのかどうか、良くわからないまま遊んでいた気がします。
鉄棒、登り棒、ジャングルジム、滑り台、ブランコなど、遊具もラインナップは豊富でした。
一見すると、普通の遊具ではありますが、子どもというのは、ちょっとアブナイ遊びが好きで、ブランコに乗れば最大限に漕ぎまくるし、鉄棒では『とんぼ』だの『振り子』だのと言った技を披露したり、シーソーに乗れば、相方の体が浮き上がるほど勢いをつけたりしたものです。
そんなものですから、当然のことながら、なにかのタイミングで、落ちます。
自分の握力の兼ね合いも良くわかっていなかったりで、うんていや登り棒で無理して遊び続け、力が入らなくなって、落ちます。
「まだまだ大丈夫だよ~」
なんて言いながら、呆気なく、落ちます。
かく言う私も、うんていや鉄棒からは、良く落ちました。
大抵は、下が砂場のように柔らかくなっているので、大きな怪我には至りませんでしたが……。
そんな中、今では「危険遊具」の扱いになっている、
この三つは、本当にヤバかったです。
とはいえ、使い方の問題なんですけれど……。
みんな、両手で掴まってぶら下がり、回転の遠心力で浮き上がるようにして遊んでいました。
滞空時間は、ものの数秒でしょうか。
それならば、危ないことはないのですが、段々と浮き上がっている時間が長くなるような遊び方をするようになります。
単純にぶら下がるだけの、うんていですら落ちる子どもたちです。
浮き上がっている上に、回転して遠心力のGがかかって、落ちないワケがありません。
落ちるというより、もはや、吹っ飛ぶと言っても過言ではありません。
その場に落下するのではなく、文字通り、数メートルは飛ばされます。
擦り傷で済んでしまうことがほとんどでしたが、学年に数人は、腕を骨折する子がいました。
今、考えると、本当に危ない遊びをしていたものです。
手で握ることの多い遊具ばかりで、手のひらには、マメがしょっちゅうできていましたし、それが潰れると痛いことこの上ないのに、懲りずに良く遊んだな~、と思います。
ちなみに、今は回旋塔や回転ジャングルジムは、ほとんどが撤去されているようです。
回旋塔がわからない、そんな遊具知らない、という方はネットで検索してみてください。
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