第12話 決断


 それから、だいたい一週間がたった。


 みんなで協力して村はほとんど元通りの状態だ。


 大きなバッグにたくさんの荷物を入れると、僕は剣を持つ。


「父さん。僕は、僕は必ず、仇を取ってみせるよ。だから、見ててね」


 あれから僕は、たくさん泣いて、たくさん後悔した。

でも、いつまでもぐずぐずしてられない。

 あきらめちゃいけないと言ったのは父だ。


僕は、剣を腰を鞘にしまうと、村を出る。


 外は太陽がじりじりと照らしていた。

空は青空で広がっていて、とてもいい天気だ。


「それじゃあ、行ってきます」

 村を背中に、僕は前へ進む。

自分のやるべきことのために。

   東の国の勇者Ⅰ ~旅立ち~ 終わり

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る