【BOOK of LIFE 2】

【BOOK of LIFE 2】


作:笛吹魔音+(ぴこ)



優希(ゆうき 21歳 大学生)実家が神社の子。軽い封印は使える。白蛇の守護神がついている。最後に一言あり。油断禁物。


光(ひかる 22歳 大学生)趣味 特になし、ヘビースモーカー


美玲(みれい 25歳 院生)趣味 柔道 前年、日本一になった


謎の人(???)


N(ナレーション)


性別は自由、アドリブなども可。


______________________


N「この所、優希達の住んでいる地域でたくさんの死者が発見される事が多くなった。不審死。しかし、全員安らかで幸福そうな顔をしていた。」



優希「ねえー、今日は何処行く?」


光「んー、あ!そうだ!この前駅前にショッピングモール出来たじゃん?そこ行ってみようよ!」


美玲「そうねぇ、まだ行ったこと無いものね。」


優希「美玲先輩も行ったことないんですか?」


光「本当驚きですよ!真っ先に行きそうなのに。」


美玲「あのねぇ、論文書いてたらそう簡単に行けないのよ?確かに休みがないわけじゃないけどね。」


優希「じゃあ、そこに決まりっ!」


光「優希は本当に遊ぶの楽しそうだなw」


美玲「そう言うのは若いうちだけよ、今のうちに遊んでおきなさい。」


光「はーい。」





優希「………ごめん、ちょっと無理かも。」


光「どうかしたのか?」


美玲「まさか、あなたあの症状出てるの!?」


優希「うん、何か悪い気配がする。それを見つけてどうにかしないと…。」


光「優希が中に入れないからには、こっちから探索するしかないな。せめて、どんな形をしているかだけ教えてくれるか?」


美玲「そうね、あとどの階層にあるかも知りたいわ。だって広すぎるもの。」


N「優希は2人に説明をする。形はとても古い物で本のような形をしている。場所は屋上のベンチの上と。」


光「なんなのかわからないけど、とりあえず屋上の古い本か。」


美玲「わかったわ、すぐに持ってくるから待ってて。」


優希「ごめんね、2人とも。」



N「2人が屋上に着いてベンチの上を探す。するとそこには確かに古びた本が置かれていた。中身を確認しようと手を伸ばそうとした時、美玲のスマホが鳴った。」


優希「先輩!美玲先輩!本が見つかったような気配がしたので連絡しました!」


美玲「えぇ、今2人で本を取ろうとした所だったのよ?」


優希「ダメです!2人では絶対に取らないでください!どちらか1人で、そして取ったら他の人に触らせないでください!」


美玲「わかったわ、光にも伝える。」



N「美玲は光に伝言を伝える。それが何を意味するものなのかまだ2人にはわからない。」


光「とりあえず読んでみません?」


美玲「そうね、そうしないとどうにもならないし。優希の言葉も気になるわ。」


N「美玲は本を拾い上げた。そして中身を読む。そして、眉間に皺を寄せため息をついて閉じる。」


光「どうしたんですか、先輩?」


美玲「優希が真剣に言うからと思って真面目にここまで来たけど、イタズラするとはね。」


光「何が書いてあったんですか?」


美玲「一応念の為手渡しはしないけど開いててあげるから読んでちょうだい。」


N「美玲が見せた本の中にはこう記されていた。」



N「✝これはBOOK of LIFE✝


✝大切な人に生命エネルギーを与える本✝


✝この本の掟通りに使用しましょう✝


✝1.この本の所有者は拾った者1人限り✝


✝2.自分の生命を削って相手に与える✝


✝3.自分の名前は本に記せない✝


✝4.本当に大切な人にしか使えない✝


✝5.相手に与える最大寿命は30年まで✝


✝6.この本を使えるのは生涯1度きり✝


✝7.他の人に譲渡は出来ない✝」



光「くっだらな。厨二病かよ。」


美玲「とりあえず外に出るわよ。」


N「光と美玲がモールの外に出る。優希が不安そうにウロウロしながら爪を噛んでいる。それを見た2人はやはり何かあるのかもしれないと思い始めた。」


優希「あっ、みんなおかえり!…うっ。」


光「優希大丈夫か!?」


美玲「一体どうしたの!?吐瀉物の色が黒だなんておかしいわよ?病院行こう?」


優希「大丈夫…です。今はこの本に憑いてる者をどうにかしないとこの街は死者が増えるの。」


光「どうにかって、どうするんだ?」


優希「この本は美玲先輩が触れたんですよね?ではその中の者を呼び出してください。」


N「優希は両手に御札を3枚ずつ持ち、今かと待ち構える。」


美玲「呼び出すって…中の人出ておいでー。こんな感じ?」


光「流石にその言い方では出てこないですよ。」


優希「本に書いてある通りです。寿命をわけたい人が居る人の所にこの本は現れるんです。先輩は光と一緒に居たのに先輩が本を取った。それはもう決められた運命なんです。」


美玲「確かに私は寿命わけたい人が居るけど…、そんな事しても相手は喜ばないわよ。まぁ、とりあえず呼び出してみるわ。」


N「美玲が念を込める。心臓の移植を待っている妹の事を考えながら。すると…。」


謎「やぁ、(一人称自由)は本の精だよ^^」


美玲「本当に現れた…。ちょっと聞いていいかい?あんた、最近この街で死者が増えているんだけどまさか関わってないでしょうね?」


謎「うーん、どうだろうね?関わってるっちゃー関わってるし、関係ないっちゃー関係ない^^」


光「ちゃんと答えろ!」


優希「光、とりあえず落ち着いて。」


美玲「本当に寿命を延ばしてくれるんでしょうね?」


謎「そりゃあ、(一人称自由)の仕事だからね^^」


美玲「そう、そういえばこの本はこの世に1冊しか無いのかしら?」


謎「そりゃそうさ。(一人称自由)だけが持っている本だよ。神でも天使でも、悪魔でも魔王でも持ってない代物さ。」


美玲「よくわかったわ。説明ありがとう。」


N「美玲は光と目配せをした。光はコクンと頷き10個ほどのライターの蓋を開けた。オイルを出しやすいように。」


美玲「君に感謝の気持ちを表したい。握手をしてくれないかな?」


謎「なんで?^^」


美玲「お礼なんだよ。」


謎「要らないよ^^」


美玲「そうか、じゃあ…。」


N「美玲は突然駆け出すと、謎の人に柔道の技をかけてねじ伏せる。そこで準備していた優希が御札の力で謎の人の力を無力化させた。そしてトドメに、光がライターのオイルを全て本に撒いてジッポを放り投げる。本は勢いよく燃え上がり、そして燃え尽きた。」


謎「うぎゃあああああああ!熱い熱い熱い!た、助けてくれ!」


光「だーれが、助けるっての!」


優希「あなたは今までいい事をしているつもりだったんだろうけど、それは自然の理、摂理に反することだったのよ。」


美玲「そうね、寿命なんて簡単にあげたり貰ったりするものではないわ。それこそ花が散らない世界の方がいいけど、散る世界もいいものよ。」


謎「ぐ、ぐ、ぐはっ…。」


N「謎の人は地面に溶け込むようにして消えていった。3人は安堵で経たりこんだ。」


光「いやぁ、一時期どうなるかと思ったよ。」


美玲「あなたは特に何もしてないじゃない。」


光「いや、(一人称自由)がヘビースモーカーじゃなかったら本は燃やせなかった!…てか、あいつお化けだよな?なんで先輩触れたんですか?」


優希「あ、それはね、2人が私の近くに駆け寄ってきて、先輩が呼び出した瞬間に逃げられないようにと実体化の結界を張ったの。先輩なら、腕で負ける事は無いと思ったから。」


美玲「もう、あんたって子はー!w」


優希「きゃー、先輩、頭わしゃわしゃしないでくださいー!w」


光「じゃあ、せっかくだし買い物行こうか。」







謎「ふふふっ、(一人称自由)があんなに容易く死ぬわけないじゃないか^^」


謎「人間って愚かだなー^^」


白蛇「愚かなのはそなたじゃ。妾の大切な者に酷い目に合わせたのじゃからな。お主は全ての世界から消えるがよい。」


謎「嫌だ…死にたくない…死にたくな…。」


グチャッ




#5人用声劇台本

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