【邪悪と戦う小さな光】2

【邪悪と戦う小さな光】2



作:笛吹魔音+(ぴこ)


レヴァン(18歳♂)特殊技能 ???所持品:聖剣レーヴァテイン、ホーリー系一式


ミーティア(18歳♀)特殊技能 癒しの陣→味方の体力を回復するが代わりに自分がダメージを受ける。所持品:ユニコーンホーン(自身を回復する為)、ホーリークロース、リングシールド


セッティ(22歳♂)特殊技能 収束の呪術→全ての魔法を一纏めにして放つ(別々でも発動)所持品:ブルークリスタルロッド、ドラゴンローブ、リングシールド、ウイングドブーツ


ヒース(25歳♀)特殊技能 攻守の祈り→仲間全員の攻撃と守備を倍にする。所持品:七星剣、スターローブ、リングシールド、魔力測定器


邪神リファード(♂)特殊技能 ???


N(ナレーション)



読みの難易度

レヴァン☆3

ミーティア☆3

セッティ☆3

邪神☆2

ナレーション☆危険

______________________


N「ヒースの報告により王国へと招かれる事となったレヴァン一行。緊張の面持ちで王国へ入るが、物凄く歓迎されている模様。戸惑いを隠せない一行はヒースに尋ねるが…。」


レヴァン「ギルド長、何故こんなに歓迎されているのでしょうか?」


ヒース「そりゃ、あの邪神に勝てるかもしれない勇者を発見したようなものだからな。国が浮つくのは仕方ないだろう。」


レヴァン「うぅ…まぐれだったかもしれないのに、そんなに期待されたら困るよ…。」


ヒース「しかし、能力がある事は認められた。後は実践でどれだけ戦えるかだ。この国の兵士は強いし、魔導師も高位だ。親父さんの聖騎士、お袋さんの宮廷魔術師、それぞれを継いで魔導騎士になったらいいのではないか?」


レヴァン「僕にそんな器用な真似出来ないですよ。剣なんてほとんど使ったことないです。」


ヒース「考えるのは才能ある人だ。普通凡人は努力だけが頼りだ。お前にはそれがわかるのではないか?」


レヴァン「……っ!…そう、ですね…。」


セッティ「ギルド長、俺達も王国入って大丈夫なんすか?なんか兵士が睨んでるような気がするんすけど。」


ヒース「それはお前の行動が怪しいからではないか?」


セッティ「えー、ひどいっすー。」


ミーティア「わ、私も大丈夫なんでしょうか?兵士さんが何だかすごい笑顔なんですけど、罠だったりしませんよね?」


ヒース「その兵士後で殴っておくから大丈夫。まったく、変態兵士置いておくなんて国王何考えているんだか…。」


ミーティア「あ、いえ、暴力はしなくて大丈夫なので…。」


ヒース「暴力じゃなくて、躾よ。し・つ・け!」


ミーティア「は、はい…。」


ヒース「レヴァン、そういえばあなたの使ってた剣折れたのよね?代わりの剣を国王がくれるらしいわよ。宝物庫にあるやつ何でも持っていっていいらしいわ。」


レヴァン「ええっ!宝物庫にしまわれてる剣って家宝とか、伝説の剣だったりしませんか?本当に許されるんですか?」


ヒース「許すって言ってたわよ。手に馴染むやつ好きに持っていけですって。」


セッティ「えー、レヴァンばっかりずりー。俺にはないのー?」


ヒース「あるわよ?もちろんミーティアの武器もね。あと、鎧や盾、ローブ等も好きに持っていきなさいって言う伝言よ。」


セッティ「国王気前良すぎんじゃん!」


ミーティア「何だか申し訳ないです…。」


ヒース「まぁ、感謝して使いなさいね。」







レヴァン「よし、これでいいかな。何だか本当の騎士になった気がするよ。」


ヒース「あら、あの聖剣抜けたの?防具はホーリー系で揃えたのね。なかなかセンスあるじゃない。」


レヴァン「えっ、これ聖剣なんですか?」


ヒース「そうよ。誰が抜こうとしても鞘から一向に出てこないからしまわれてたのよ。」


レヴァン「この聖剣、何て名前ですか?」


ヒース「確か、聖剣レーヴァテインだったな。」


レヴァン「うわああああ、そんな大切なもの選んじゃったのかー!どうしよう。」


ヒース「誰も扱えないんだから使える人が使うべきでしょ。あ、そうだ、この剣の近くに宝玉落ちてなかった?」


レヴァン「ありましたよ、ほら、これ。」


ヒース「これに精霊、例えば炎の精霊に入ってもらって剣にはめ込むと剣から炎が巻き起こるのよー。」


レヴァン「精霊って簡単には見つからないですよね?」


ヒース「後で文献で調べておくわ。でも、この宝玉には既に精霊が入ってるみたいよ?」


レヴァン「え?何の精霊だろう?」


ヒース「はめ込んでみたら?」


N「ヒースの言う通り剣に宝玉をはめ込む。するとバチバチと火花が飛んだ。」


ヒース「どうやらこの精霊はヴォルトのようね。雷を扱えるわ。」


レヴァン「へぇー、すごいなぁ。本当に魔導騎士になった気分だ。 」


ヒース「もうなってるのよ。」


セッティ「おーい、待ってくれよー!」


ミーティア「レヴァン、セッティ待ってよー!」


レヴァン「二人共自分に合う装備見つけたんだね!」


セッティ「おうよ!どうだ、この杖!青い石が綺麗だろ!持った途端、急に魔力が増えたような気がしたんだよ!それと、このローブ、ドラゴンの刺繍が付いているんだぜ?何か耐性とかありそうだろ?あと、リングシールドっての見つけてよ!魔法使いは重い物着けれないし急に襲われた時にバリアが出るんだぜ?本当に最高だぜ!」


ミーティア「はい、私も素晴らしい装備を見つけました。この杖、ユニコーンの角で出来ているらしいです。回復の量が増えそうなので選ばせてもらいました。あと、ローブだけじゃなくお洋服もあったんです。ホーリークロースと言うみたいですが、こちらも魔力が上がりそうなので…。そして私もリングシールド貰っちゃいました。ピンチの時に使えると思います。」


ヒース「あら、二人共しっかり自分の役割わかって選んでいるのね。こんな子達を私のギルドに入れれたのは最高の幸運かもしれないわ。」


レヴァン「でも、こうやって装備を手に入れても使いこなせる気がしないんですが…。」


セッティ「あ、俺も。」


ミーティア「私もです。」


ヒース「あなた達はこれから別行動をとってもらう事になってるの。暫くは会えないと思って。でも、これを渡しておくから話したくなったらこれを使いなさい。」


N「渡されたのは、あの事件が起こった日の重要アイテム、インカムだった。」


ヒース「あれから少し改良して、声だけではなく映像も見れるようになってるから寂しくなることはないわ。」


レヴァン「そうなんですね…。あ、そういえばギルド長の装備はどんな感じなんですか?」


ヒース「私?私の武器は七星剣よ。素早い動きが必要だから鎧は着れないけど、スターローブと言うのがあってね、攻撃と守備両方上がるわけ。盾は他の二人のようにリングシールドよ。これでOKかしら?」


レヴァン「はい、ありがとうございます。ところで僕はどこへ行けばいいのですか?」


セッティ「俺もー、城広くてわかんねぇよ。」


ミーティア「迷子になりそうです…。」


ヒース「ここで待ってたら迎えが来るわ。じゃ、私他にも仕事があるから、頑張ってね。」


N「ヒースは三人を置いて行ってしまった。不安がよぎる中待っていると鎧を着た人がレヴァンを、ローブを着た人がセッティとミーティアを訓練所まで連れて行ってくれた。お礼を言い中に入る。入った時の視線は歓喜に満ちていた。」







レヴァン「つ、疲れた…。鎧がこんなに重いなんて。しかも剣も今まで使ってたのが軽かったからなのか、とても重く感じるよ…。みんな、どうしてるかな…。」








セッティ「焔の精霊よ、渦高く舞い上がり敵を飲み込め!フレイムトルネード!」


セッティ「風の妖精よ、神の力を借り激しい突風で敵を殲滅せよ!ゴッドブレス!」


セッティ「水の精霊よ、力無き我らに眼前の的に鉄槌を!ウォータースプラッシュ!」


セッティ「この世に存在する全ての精霊、妖精よ、この世に光の救済を!ブレッシングレイ!」



セッティ「ハァ…ハァ…つ、疲れた…。初日からこんなに特訓するのかよー!あーあ、みんなどうしてるかなー。」







ミーティア「癒しの陣・改!」


ミーティア「浄化の陣・改!」


ミーティア「拘束の陣!」


ミーティア「……っ!」


ミーティア「復活の陣!!」




ミーティア「こんなにたくさんの陣を書いたのは初めてだよ…。腕が動かない…。でも、本当に必要な陣を見つけた。『復活の陣』これは最終奥義ね。だって…みんなに会えなくなっちゃう…。あ、みんなどうしてるかな…。インカム使っていいかなぁ?」








レヴァン「もしもし?」


セッティ「おー、レヴァンかー。久しぶり!元気にしてたか?」


レヴァン「うん、元気にしてたよ。セッティは相変わらずだね。」


セッティ「なんだよそれ、俺がいつも煩いみたいじゃねぇか。」


レヴァン「うん、煩い、けどそれでいつも元気もらってた。」


セッティ「なんだよー。嘘でも煩くないって言えよー。」


ミーティア「もしもし?」


セッティ「おっ、ミーティアも久しぶり!」


レヴァン「元気にしてた?」


ミーティア「もう、修行大変だよ…。毎日毎日同じ魔法陣書いてさー。腕パンパンだよー。」


セッティ「俺もー。毎日同じ呪文唱えさせられるの疲れるわー。しかも一時間で魔力枯渇するようなえげつない魔法。休憩は15分だし、飲んでいい水はマジックポーションだぜ?参るわー。」


レヴァン「みんな苦労してるね。僕も腕立て千回、腹筋背筋も千回、ランニング50kmが一日のノルマだよ。まぁ、少しは体力ついたんだけどね。


ミーティア「やっぱり苦労してる分、実力は付いてきてるね。」


セッティ「そうだな。俺も最初は全力出したら直ぐにへばってたのに結構もつようになったもんな、魔力。」




N「修行の成果が現れると喜びも一入。しかし、そんな喜びの間にも邪悪は確実に侵食していた。」


N「そして、その日が訪れた。城下町の人々は急いで城の中に避難し、レヴァン達が相手を迎え撃つ事になった。」









邪神「ほほう、逃げないで待っていたか小僧共。装備だけは一端に揃えた様だが意味の無い事。今こそ貴様達を血祭りに上げてやるわ。」


セッティ「舐めんじゃねぇぞ!あん時みたいな俺たちじゃねぇからな!」


邪神「弱い犬ほどよく吠えると言う。」


セッティ「なんだと、てめぇ!」


ミーティア「ちょっと、挑発に乗らないで!術士は冷静沈着に行動するものよ?」


邪神「ふむ、冷静な娘も居るようだな。もう少しからかってやろうと思ったが、お遊びはここまでだな。」


レヴァン「邪神リファード、一つ聞きたい。」


邪神「なんだ?私に何を聞くというのかね?」


レヴァン「そもそも何でこの世界を滅ぼそうとしている?自分の同胞をも喰らいつくし、人間界も喰らい尽くそうとしている。そして、更には天界へも手を出そうとしている。もし全てがお前の思うようになったら、残されるのは孤独だけだ。それでもいいのか?」


邪神「ふん、そんな事か。私は腹が減っているのだよ。ただ食べたい、それだけだ。全てがなくなって孤独と言うのがあるのならば、私は他の星へ食を求めて旅立つだけだ。」


セッティ「そんなくだらない理由で世界を滅ぼそうとしてるのかよ…許せねぇ。」


ミーティア「あなたはいくら食べても満足することは出来ないわ。だって、あなたの中に住み着いている人が空腹を訴えているんですもの。あなた自身は絶対に満腹にはなれない、断言出来る。」


邪神「生意気な事を言いますね。私が満足することはない?それはやってみないとわからないことでしょう。何を偉そうに言うかと思えば…。あぁ、また無駄な時間を過ごしました。今度こそあなたたちを生贄に喰らい尽くしてあげますよ。」


レヴァン「くるぞ、みんな気を付けろ!」


ミーティア「拘束の陣!」


邪神「そんな術効かぬわ!喰らえ!ブラックフレイム!


N「邪神の術がミーティアに飛んでくる。当たれば死ぬまで消えない炎。そんな時…。」


ヒース「障壁の術・改二!」


N「ミーティアの前にヒースが立ちはだかった!炎は障壁に当たり消えた。」


ヒース「大丈夫?術の研究に手間取って遅れたわ。」


セッティ「ヒーローは遅れて登場するもんだからな!」


ヒース「煩いわね。今度は四人で行くわよ!」


ミーティア「ギルド長さんが居れば不安も減ります!」


セッティ「おいおい、俺だって居れば少しは減るだろー?」


レヴァン「本当に賑やかなパーティーだよ。」


邪神「その程度の術しか使えないのかな。今のは私の中で最も弱い術だったのにね。喰らえ!ダークストーム!」


セッティ「(被せるように)レインボーストーム!」


N「邪神の術をセッティがかき消した!」


邪神「な、なんだと…!人間ごときが詠唱もなしに術を使うとは!」


セッティ「へっ、こんなの朝飯前よ!」


ミーティア「拘束の陣・改!」


邪神「なにっ!魔法陣を描いてる素振りなかったでは無いか!」


ミーティア「練習すればこんな事も出来るんだよ!人間を舐めないで!今だよ、レヴァン!」


邪神「なっ、動けない!くっ、くそっ!」


レヴァン「うおりゃあああ!」


N「レヴァンは聖剣で邪神を斬り裂いた!」


邪神「くっ、まだ負けぬ!」


ヒース「もう、あなたは負けよ。チェックメイト。喰らい尽くすのを止めたら命だけは見逃してあげる。」


レヴァン「ギルド長、何を言ってるんですか!そんな事邪神が守るわけないじゃないですか!」


ヒース「わかってる。ただどんな命乞いするのか気になっちゃってね。悪ふざけよ。」


邪神「くっ、今回も引かせてもらう。だが、次こそ必ず喰らうぞ。」


ミーティア「あっ、逃げちゃう!」


N「邪神は次元を切り裂き中へ入って行き、狭間は閉じた。戦闘自体はかなり有利に進んで、次回戦う時は負けそうにないほどだった。だが、邪神はまだ本気を出していないと全員が思っている。あの程度で邪神と名乗るものを倒せるわけが無いと。」



セッティ「ギルド長、どうしてあの時あんな事言ったんだ?あれが無ければ勝ててたかもしれないんだぞ!?」


ヒース「ごめん、どうしても聞いてみたかったの。みんなには悪いと思ってる。」


レヴァン「もういいですよ…。終わった事は仕方ないです。次の機会は変な事言わないでくださいね。お願いします。」


ヒース「わかったわ。」


ミーティア「でも、対等に戦えたのは良かったですよね!結局逃げられちゃったけど…。次回までにもっと強くなっておこうよ!ねっ!新しい術も研究して…」


セッティ「(被せるように)煩い!これまで努力して研究もしたかミーティアだってわかってるだろ!これ以上どうしろって言うんだよ!」


レヴァン「セッティ、そんなに怒るな。暗い空気を明るくしようと振舞ってくれているんだ。そうだろ?ミーティア?」


ミーティア「………っ!」


N「ミーティアが泣きながら走り去る。そこに一枚の紙切れが落ちていた。読んでみると癒しの陣・α、拘束の陣・改三、復活の陣・改と書いてあった。」


レヴァン「復活の陣は使用注意!味方全員を生き返らせるけど代償が必要。それは術者の命…。ミーティア、そんな代償のある術まで用意してたのか…。」


セッティ「俺、酷い事言っちまった。そんなリスクのある術用意してくれてたのも知らないで。何て謝ればいいんだ、レヴァン、ヒース教えてくれよ!」


ヒース「気持ちはわかるけど今はそっとしておいてあげて。彼女の覚悟はもう決まっているのよ。大切な仲間だからこそ習得したんだと思うわ。」


レヴァン「………。」


セッティ「………。」


ヒース「今日はもう解散しましょう。これ以上は今はどうにもならないわ。暫く邪神もやってこれないでしょうから、ゆっくり休みましょう。」



N「大切な仲間の間に入ったヒビ。壊さぬよう慎重に言葉と態度に気を付けようとした三人。このヒビがこれからどうなって行くか、まだわからないまま過ごす事になった。」


N「何日経ってもインカムには出ないミーティア。直接会いに行くことは禁止されている為、どうなっているのか、ヤキモキするレヴァンとセッティ。このままの状態で次回の戦闘になるのか不安がよぎる。一体どうなってしまうのか。」








邪神「くっ、また引き上げてきてしまった。あの小僧の攻撃がやはり治るのが遅い。しかも今回はかなりの傷を負った。そしてまた聖印。忌々しい跡だ。今回も闇のカプセルに入るとするか…。そろそろ何か生贄を食べないと身体が持たない。先に天界を攻める事にするか…。天界でも弱い所を狙えば喰らい尽くす事くらいは出来るだろう。とりあえず一度寝よう。身体の回復が先だ…。」






こっからどう進めようかな…。

多分続き書くかもしれません。



#6人用声劇台本

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