ポップなアナクロニズム
相対性理論「ミス・パラレルワールド」から
タウン・トー・キョーはパラレル・ワールドでホントのタワーは
「マンデリン」なる豆のフレンチ・ローストだった。
野性的なる不可思議の評がつくコーヒー飲めばからびたキノコ
ゲームより実は単純生き死にはボタン
もしかして、文字化け三行復元で「アリス」三行あとリフレイン?
「禁酒法時代は麦茶に見せかけてロックで呑んだ」と偽史は語った
安藤宏の解説が太宰治『晩年』の後半収録の諸作は「散文詩的」だと指摘していた。
小説の通行人か? 『晩年』の終わり散文詩にほどけゆく
擬態する肋骨ピアス/骨を打つ音模倣するロシア奏法
菅原百合絵「ほぐれつつ咲く水中花――ゆつくりと死をひらきゆく水の手の見ゆ」から表現を拝借した。
花全て死へひらきゆく庭園の
ゆるやかに死へひらきゆく花無数身に咲け腐れ散れ
いくたびの死を死ねばいい? 女王の遊園地散る肉片の雨
syrup16g「Sonic disorder」
竜巻のように軸ブレながら立つ フリが本気になるロック歌手
私が歌を作り始めて二ヶ月になります。最初の頃の歌は良かったが、今はもう
二ヶ月で全ての瞳(ガラス製)落とし尽くして来た道光る
倒置法・副詞を禁じ作文は禁句 砂糖に似た光持つ
雨季過ぎてああ
人はみな龍の姿になるために傘を持たずに雨季を迎えた
雨季という危機乗り越えた龍の仔らうっかり洗顔時見せた鱗
歌という
人形は惨殺死体のかたちして古典主義者は事典をつくる
指先で殺せ――
血痕の先にあるもの知っている。望まれずまた巡る夏――行く。
電波式時計で曜日と月と日を知る俺よりもせわしいウサギ
洋梨の皮剥く時に老人がひそかに嘘を数え実を切る
滅ぶ時定まり庭に毒として小雪しんしん無風に落ちる
許されたいたずらばかり繰り返しグレーなことがお好きな君ら
遠視用ふしぎなメガネのツルのとこ、ほとんど不可視の呪文の数字
不可視用ふしぎなメガネのツルのとこ、もちろん見えない(見えない)呪文?
血中に残る薬で許す世を呼び戻し斬首刑に処す昼
偽物のロボットゆえに耳の裏、歯車廻らなくても生きる
いたずらで、人形の胸に心臓をうずめた職人、不意に流血
アッパーな薬で寝ずに仕事する安吾のごとく勤めそこなう
精神障害者年金で青いきれいなネイルを買った人がいた。良いなと思った。
障害者年金で青いネイル買う 恵んであげたり恵まれたりする
現実を溶かすはやさで飲む薬――抜くのは遅く、遅くしろ!――そう
うつつ見るには早すぎる君の手に千切られ銀の抗不安剤
掻きむしり測る触感、朝――遅延。薬かぞえる指のぬけがら
筋弛緩剤で心臓止められた時だけ見えた嘘の砂糖だ
血中に薬残って今日はまだ飲まないままで身がよろめいた
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