塵埃(生活について)
「
「切断されたゼリーみたいに透明なお城に住む」と乙姫言ひき
檻の前、飛び跳ねて犬喜ばすくらいキてゐる我は危ない
くりたたねまたくりたたね悪意てふ
塚本邦雄「しかもなほ雨、ひとらみな十字架をうつしづかなる釘音聞けり」
しかもなほ雨に傷める石地蔵 釘を拾ひて脳を削れり
同
しかもなほ雨は
銃声と共にくずほるる
禁術と呼ばれてあをき模様成す石の床にも我は映れり
アイドル用楽曲の裏で鳴り止まぬ
塵埃にまみれて間接照明は
偽
九重のウォール・オブ・サウンド、閉ぢをりて
漢字てふ暗喩の文字で「暗喩ぞ」と自己言及せる詩的散文
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