第16話

しばらく動画を見ていたら、誰かからラインが来た。

誰だー?と思いながら、アプリを開く。

「…なっ!?」

千紗からライン来てる。

【明日、一緒に行かない?】

初めてだ。

千紗からの一緒に行かない?という誘い、ライン。

驚きながら、

【Ok】  

と返信する。

すぐに、

【じゃ、明日8時10分にHK駅集合ね】

と返事が返ってきた。

【分かった】

と返す。

ラインを閉じ、また動画を開きイヤホンを耳につけお気に入りの音楽を流す。

机にスマホを置き、引き出しを開ける。

『365日』と書かれたノートを出す。

「さぁ、書きますか」

ペンを持ち、息を吸う。

トントンとノートを叩くと、私は物語を綴り始めた。

午前七時半

ピッピッピッピピッピピッピピッ…

耳元で目覚まし時計が私に『起きろー』と呼びかけている。

起きないといけない。けど、まだ眠い。

ピッピッピッピピッピピッピピッ…

また、目覚まし時計が『起きろー』と呼びかける。 

ピッピッピッピピッピピッピピッ

「うぅん…」

ピッピッピッピピッピピッ…

「うるさい!」

思いっきり叩く。

音は止まった。と、同時に手のひらに痛みが走った。

「っつ…うぁ、今何時?やば」 

現在、七時半過ぎ。

集合時間約40分前。

目覚まし時計を叩いたおかげ?で、目が覚めた。

昨日のように慌てず、家を出ることができる。

ユーチューブを見ながら、制服に着替え、トートバッグに財布を入れ下に降りる。

一旦、スマホを食卓に起きキッチンに行く。

冷蔵庫をあさり、朝ごはんを探す。

「みっけー」

食パンを一枚取る。

食べながら水筒にお茶を入れる。

お母さんは焼いたほうが好きっていうけど、私は焼かないほうが好き。

お茶を飲み、歯磨きをして家を出る。

時刻は七時五十分。

「行ってきます」

と返ってこない挨拶をし、家の裏に向かう。

チャリに鍵を挿し、乗る。

今日は微妙なチャリ日。

天気は晴天、風は微風。

「ゆっくり行こ」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る