第4話 授業

席に座り、本を開く。

キンコーンカーンコーン…。

ちょうどチャイムが鳴る。

少しして、担任大西先生が慌てて教室に入ってきた。

私は本を開いたまま逆に置く。

先生が教壇につくのと同時に、

「きりーつ」

と委員長が号令をかけた。皆、一斉に立ち上がる。

「れーい」

皆、まばらに頭を下げる。

「「「「おねがいしまーす」」」」

皆、一斉に座る。

先生は、クラスを見渡し名簿表(欠席している人)にチェックする。

それが、終わると一番前に座っていた男子にプリントを渡した。男子は面倒くさそうに立ち上がり、端から順番にプリントを配った。

「えー、今日は何もなく平常通りです。…その奨学金―青葉について詳しく知りたい人は進路相談に行ってください。解散」

その一言でSHRは終わった。

先生は足早に教室を出ていった。

私は、次の教科:数学の教科書をコンテナから出す。

そのまま、教科書等を持って友達の席へ行く。

「おはよう、未央」

「優奈、おはよ。―いい物語の設定思いついた?」

新たなルーズリーフを出しながら言う。持っていたペンをくるっと回す。

「全然」

「そっか。思いついたら教えて。描いてあげるから」

「うん。お願いする」

私は席へと戻って行った。

バックから、ルーズリーフ一枚取り机の上に置く。

キンコーンカーンコーン…。

チャイムが鳴った。と、同時におじいちゃん…西紋先生が入ってきた。

教壇に教材を置き、黒板に問題を書いてゆく。

「えー、本日4月19日。…よって、23番と24番。前に出てこの問題を解きなさい」

そう言われ、前に男子と女子が出る。

すらすらと解く人と、解らず友を呼ぶ人。

さぁ、眠気に耐える授業の始まりだ!

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