第12話 月 日 (徹夜のうねり)

人生の半分以上は寝ている。つまり人生の半分は忘れられる為に存在している。


僕はある事情があって徹夜をしている。まるまる寝ていない状態で起きているのだ。


朝の光がカーテンの隙間から差し込んだシーンが二日分繰り返されている。


勿体ぶる意味はない。その事情への経路もシンプルだ。散らばった未整理のお仕事に注力している。


受領した仕事が終わらず、今日締め切りの今日レビューのドキュメントが終わってなくて、夜を明かして昨日の夜から朝まで自宅で頑張った。


他者にはあぶくのような発言だが、自分を褒めたい。


朝になると今日の仕事が始まり、先ほど終わってタイムカードをむしり取った。


一寸身体を動かせば眠りそうな状態。でも今寝るとサイクルが乱れそうなので通常営業の時間まで起きていよう。


眠さとテンションの高さが同室にいる。みなぎるやる気と眠さのセルフエンゲージメントの交わり。


何と無く今まさに書いているこの文章もシルキーだ。普段はもっと文章書くのはざらざらしていて大変に思う。


部屋のパキラがぐんぐん伸びている。ほどなく天井に突き刺さるだろう。部屋にある植物はかわいい。頬が緩む。


必死で夜頑張ったときに食べたのはコンビニの盛岡冷麺である。盛岡冷麺はまるで輪ゴムの弾力。コンビニで隠された真実だ。


やりたい事が頭上になだれ落ちてくる。でも眠い。


まずはシャワーをゆったり浴びよう。シャワーを浴びながら何かを考えよう。好きな時間だ。


最近、オリンピックの総集編的な番組をよく観る。オリンピックの終了で喪失感や虚無感がある。感動と興奮から急に日常に戻ったからであろう。それを埋める為に観ていると思う。


さて。寝る時間まで最高の時間。スマホいじりながらゲーム。ご飯はデリバろう。

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