第9話ごぼう(加筆修正と読書記録、こいつらは四字熟語となり得るか?)
天高く馬肥ゆる秋......の話は前もしたか。前々回までは食事に出る野菜の顔ぶれがあまり変わらなかったが、最近は少しずつ新顔が見られて、季節の移ろいを感じる。ごぼうといえば、戦時中に日本軍が捕虜の食事に出して、それが木の根っこにしか見えなかった彼らが虐待だと叫んだ、みたいなトリビアがあったな。トリビアと言いつつ詳細がはっきりしない。まあそんなものだ。つまり、きんぴらごぼうは甘じょっぱくて美味しいということである(?)。好き好き大好き。
さて、前回から週を隔ててしまったが、それほどに先週は忙しかった。図書委員会とその他もろもろの学校関係のレポート・資料作り、模擬試験、そして私が通っているECCジュニアのイベント(小学生以下の生徒をとっている教室はこの時期ハロウィンパーティーを大体どこも催す)の手伝い、アニメや積読の消化。多忙を極めた。そして寝込んだ。最後のはいわずもがな、模試以外のものは割と楽しみながら行動したのであまり心労はかかっていないのが幸いだ。ちなみにここ四日はすこぶる快調である。
それに引き続いて、できるだけ簡潔になるよう善処しつつ本の話を。これは話題提供というより記録なのでがっつり名前を出すが、まあどうせ誰も見ないし迷惑はかからんだろう。若干の卑屈。
一、湊かなえ『告白』
一章の「聖職者」を読んだ瞬間に思ったのは、「こんな愉快な話ってねえや」である。中二病の抜けきらない私からすると、あれは悲劇というよりも喜劇だ。すかっとする。次章からは、悪者としてではない、一主人公として他の人物も登場するので、一概に勧善懲悪とは言えないものの、一生を軽く読んだその当時は確かに心が躍った。最狂で最高だった。
二、平野卿子『女ことばってなんなのかしら?』
まだ読了していないが、大いに興味深い。所謂「てよだわ言葉」(~てよ、~だわ。)である女ことばという視点から、女性の社会的な変化について説いている。と思う。というのも、私は雑学としては楽しんでいるが結論を読み取れたか怪しいからである。とにかく私の解釈を漫然と記しておく。
私の心に留まった内容の一つに、「女らしい言い回し」がある。作中には女ことばと別にして「女らしい言い回し」が登場するのである。これは「あなたもそう思わない?」「ひょっとして時間ある?」「もしだれも反対でなかったら~」というような婉曲表現を言い、話し手受け手双方の、断るときに人間関係に入るダメージを軽減する効果がある。何故これが印象に残ったかといえば、これは男女関係なく現代の若者の言葉の風潮にも当てはまると感じたからだ。当然と言えば当然で、男も女も傷つくのは嫌だ。今どき丸坊主に学帽、下駄をひっかけたガキ大将も、リーゼントをカチカチに固めて、ぺちゃんこの鞄に赤テープを巻き付けたツッパリもいない。マッシュルームヘアーにだぼだぼのシャツを羽織る
三、水村美苗『日本語が滅びるとき』
二つ目と同じ図書館の書架にあった。英語のすさまじい台頭、日本語その他言語の滅びゆく様をエッセイ調で憂いている。エピソードも同じのをそう長いこと引っ張っておらず読むに易しい限りだ。言語学をかじりたいが研究書を読んでいると舟をこぎ出す私にはありがたい。
──ただいまバトンに代えて筆を取り次いで、あれから一か月後の鳩原だ。上記作品のうち、三つ目のものに挫折したことを報告しておく。
あとはなんかやりたいことをまとめる枠↓
・赤茄子草子のタイトルに分かりよい副題をつける
私は俗に言う逆張り野郎なので題名は簡潔なものを好むが、なかなかどうして混乱
する。目次を眺めているとき、自分でも何書いたか分からなくなる時がある。ざっ
くりとした説明を添付したい。
・ショートショートを二作、書き納める
書きかけのものが二つ、もしかしたら三つだったかもしれない、がデスクトップ
でくすぶっている。私は私自身に、早急な対応を求める姿勢をとらせていただく所
存である。
・赤茄子草子の新しいのを数本書く
どこかの探偵役天然パーマ大学生ではないが、私は常々思っていることがある。興
味の方向が似通っているのでどれかとどれかとがくっついたり分かれたりするかも
しれないが、主に①創作論、②自分の文章について、③(かじったかかじってない
か程度の)言語学、④学校生活について、⑤オタク語り古典部シリーズ編、こん
なところだろうか。
じゃあ私は早速副題をつけにいくとしよう、期末テストまであまり日がないから余裕もないんだ。なに、余裕を持って勉強しろ?面白い冗談だな、今まで聞いた中で一番面白い。
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