第17話 最後の攻防

スコアは15-15、試合の行方は一瞬のプレーにかかっていた。宮崎梨花は深呼吸をし、心を静めた。彼女の目の前にはアメリカの強力なブロッカー、リサ・マクドナルドが立ちはだかっている。


「これが最後のチャンスかもしれない……」梨花は心の中で思った。


「リカ、集中して!私たちは勝てる!」キャプテンの佐々木涼子が力強く声をかける。


涼子の冷静なトスが高く上がる。梨花は全力で跳び上がり、強烈なスパイクを放った。ボールはアメリカのコートに向かって飛んでいく。


その瞬間、アリシア・ジョンソンも全力で跳び上がり、ブロックに挑んだ。二人の選手の運命が交差する一瞬。観客席からは息を呑むような静寂が広がる。


ボールがネットを越え、コートに突き刺さる。審判の笛が鳴り、得点が決まる瞬間、選手たちは全力でその結果を見守る。


ボールはネットを越え、アリシアの手に当たり、コートのどちらかに落ちる。その瞬間、会場中の視線がボールの行方に集中する。


梨花は息を詰め、結果を待つ。涼子も、他の日本の選手たちも、全員が一心不乱にボールを見つめていた。アメリカの選手たちもまた、同様に息を呑んでいる。


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試合結果が決まり、歓声や悲鳴が上がる中、選手たちは互いに手を取り合い、その健闘を称え合った。コート上には汗と涙が交じり合い、激闘の後の静けさが広がる。


日本とアメリカの選手たちは、全力を尽くした者同士の誇りを感じながら、互いの背中を叩き合った。その瞬間、勝者も敗者も、スポーツマンシップの真髄を感じ取っていた。


試合結果は、選手たちの心の中に刻まれ、観客の記憶に残るものとなった。勝者も敗者も、全力を尽くした者同士の誇りがそこにはあった。


スタジアムを後にする観客たちの間では、今日の試合の話題で持ちきりだった。どちらが勝者だったのか、その詳細は語られずとも、誰もがあの瞬間の興奮と感動を共有していた。


そして、未来に向けて新たな一歩を踏み出す選手たちの姿がそこにあった。彼らはそれぞれの道を歩みながら、次なる挑戦に向けて心を新たにしていた。


試合の結果は、読者の心の中に任される。それぞれの想像の中で、彼女らの物語は続いていく。

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