第16話 アメリカ側 ⑧
アリシア・ジョンソンはスコアボードを見上げて、再びリードされたことを確認した。彼女の心には焦りが生じ始めていたが、冷静さを保とうと努めた。
「次の攻撃も私が行くわ、エミリー。」アリシアはエミリーに向かって言った。
エミリーは頷き、集中力を高めていた。「了解、アリシア。完璧なトスを送るから。」
リサも力強く答えた。「私も全力でサポートする。絶対に勝つわ。」
アメリカチームの選手たちは再び目を合わせ、お互いに励ましの言葉を交わした。アリシアはその一体感に心を強くし、次のプレーに向けて気持ちを高めていった。
エミリーのサーブが放たれ、ボールは再び日本のコートへと飛んでいった。日本のリベロが素早く反応し、レシーブでボールを上げる。再び激しいラリーが展開される。
「ここで決めるしかない!」アリシアは自分に言い聞かせ、攻撃の準備をした。ボールがアメリカ側に戻ると、エミリーの正確なトスが上がる。その瞬間、アリシアは全力で跳び上がった。
「これで決める!」彼女は心の中で叫び、強烈なスパイクを放った。ボールは日本のコートに突き刺さり、得点を決めた。スコアは再び15-15の同点となった。
「ナイス、アリシア!」エミリーが駆け寄り、彼女をハイタッチで迎える。
「次も集中していこう!」リサも声を上げ、チーム全体の士気を高める。
アメリカのベンチも一斉に盛り上がり、選手たちは再び気持ちを引き締めた。試合はまだ終わっていない。アリシアは自分の心にそう言い聞かせ、次のプレーに向けて集中を高めた。
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