第6話 アメリカ側 ③
アリシア・ジョンソンはスコアボードを見上げて、12-11とリードされたことを確認した。日本の勢いを止めるためには、次のポイントが非常に重要だと感じていた。
「エミリー、次のセットアップはもう少し高く。私が確実に決める。」アリシアはセッターのエミリー・スミスに指示を出した。
エミリーは力強く頷いた。「分かったわ。私たちのチームの力を見せつけよう。」
アメリカチームの選手たちは再び目を合わせ、お互いに励まし合った。リベロのケイティ・マーティンも前に出てきて声をかけた。「皆、集中して。ディフェンスをしっかり守ろう!」
コートサイドではコーチが短い指示を出し、選手たちを鼓舞している。アリシアはその言葉に耳を傾けながら、次のプレーに向けて心を落ち着かせた。
エミリーのサーブが放たれ、ボールは再び日本のコートへと飛んでいった。日本のリベロが素早く反応し、レシーブでボールを上げる。ここから再び激しいラリーが展開された。
「これが勝負どころだ。」アリシアは自分に言い聞かせ、攻撃の準備をした。ボールがアメリカ側に戻ると、エミリーの正確なトスが上がる。その瞬間、アリシアは全力で跳び上がった。
「絶対に決める!」彼女は心の中で叫び、強烈なスパイクを放った。ボールは日本のコートに突き刺さり、得点を決めた。スコアは再び12-12の同点となった。
「ナイス、アリシア!」エミリーが駆け寄り、彼女をハイタッチで迎える。
「いいぞ、次も行こう!」ケイティも声を上げ、チーム全体の士気を高める。
アメリカのベンチも一斉に盛り上がり、選手たちは再び気持ちを引き締めた。試合はまだ終わっていない。アリシアは自分の心にそう言い聞かせ、次のプレーに向けて集中を高めた。
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