第5話 日本側 ③

「同点か……。」宮崎梨花はコート中央で深呼吸をし、心を落ち着かせた。スコアは11-11。試合の行方は依然として予測がつかない。


「リカ、大丈夫だ。次のプレーに集中しよう。」キャプテンの佐々木涼子が優しく声をかける。


梨花は涼子の言葉に頷き、再び気持ちを新たにした。日本チームの選手たちも互いに励まし合い、次のプレーに向けて準備を整える。


涼子のトスが上がり、ボールが高く舞い上がる。梨花は全力で跳び上がり、強烈なスパイクを放った。しかし、アメリカのブロッカーが見事に反応し、ボールはネットを越えて日本のコートに戻ってきた。


「もう一度!」涼子が声を上げ、再びトスを上げる。梨花は再び跳び上がり、全力でスパイクを放つ。今度はブロックをかわし、ボールはアメリカのコートに突き刺さった。


審判の笛が鳴り、得点は日本に。スコアは12-11、日本リード。観客席からは歓声が上がり、日本のベンチも一気に盛り上がる。


「よし、この調子でいこう!」涼子がチーム全体に呼びかける。


梨花は再び深呼吸をし、次のプレーに向けて集中を高めた。試合はまだ続くが、勝利への道筋が少しずつ見えてきた気がした。

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