後編 ポテトチップスの有用性
刺客 わしは君を倒すために雇われた刺客のキンニク爺じゃ。
わしの能力「重力加速度『爺』」は重力を増大させる。
お前さんたちはもう、杖なしでは歩けんぞ?
ともだち 何い!?
好き夫 大丈夫だよお!ちょっと重いけど、僕は力持ちなんだあ。
これぐらいどうってことないよお!
ともだち でも僕、もう動けな…。
好き夫 僕がおんぶしてあげるよお!!
爺 お前さん、なかなか力もちじゃな!これならどうじゃ!
「重力加速度『爺』」!!!!これで重力は2倍じゃ。
好き夫 ぐお!
ともだち おんぶしてもらってるのに体が痛い!
地面に押し付けられているようだ!!
それにしてもどうしてこの爺さんは平然と立っていられるんだ!?
爺 わしは毎日鍛錬を怠ってないからのう!お腹見る?
ともだち うわぁ!腹筋が64個に割れてる!ここまでくると気持ち悪いよ!
好き夫 まだいけるよお!!
爺 それだけの荷物を持って耐えるとは!だがこれで最後じゃ!
「重力加速度『爺』」!!!3倍じゃ!!
好き夫 がは!
爺 流石に無理じゃろう!ポテチを食いまくってつけた筋肉じゃ、
わしの黄金の筋肉には勝てない!
好き夫 うう!負けちゃうのかなあ!
ともだち 好き夫…。
好き夫 なんだよう!
ともだち …俺を、置いていけ!!
好き夫 !?
ともだち 俺はただの足手まといだ!
おんぶされてるだけなのに重力に耐えられない!
俺はもう助からねえよ…。
好き夫 でも!ともだちを置いていくなんて!!
ともだち うるせえ!!お前はまだ先がある、生きてくれよ…。
好き夫 ちくしょう!!ちくしょう!!
ーーー好き夫は泣きながら逃げ去った。ーーー
好き夫 あと100メートルで家だ!!苦しいけど頑張るぞ!!
爺 こんなところまで来ていたのか!すごいな!だがこれで終わりじゃ!
「重力加速度『爺』」10倍!!マックスじゃ!
好き夫 ぐええ!
爺 もう動けまい。お前さん、その持ってるポテチの袋を捨ててはどうじゃ?
重かろう!
好き夫 !?…だめだ!それだけは!!!
爺 死んじゃうぞ!
好き夫 くそお!くそおおおおおおお!!!!
ーーー好き夫はポテチを手放したーーー
爺 ふむ。これがポテチか。…穢らわしい。
このようなものを食ってるからいい筋肉が育たないんじゃ。
後でゴミ箱に捨てておこう。
好き夫 !?
好き夫 貴様!!ポテチを愚弄したな!!呪ってやる!
呪ってやるぞおおおおおおお!!!
ーーーその時、好き夫に何かが芽生えた!ーーー
好き夫 何だ!?力が沸いてくる!!何だこれは!?
爺 なにっ!!
好き夫 何故かわからないがお前を倒せる気がする!「食欲パンチ」!!!
爺 ぐああああ!!!腹が減った!何をやった!?能力が発現したのか!?
好き夫 俺の食欲をお前に分けてやったのさ!!
どうだ!そのポテチを食いたかろう!!
爺 うああああああ!!美味しそう!とっても美味しそうじゃ!!
好き夫 さあ食え!!
爺 美味しいいいいいいい!!はじめてポテチ食べたああああ!!!
好き夫 ハハハ!お腹いっぱいだな!!
爺 苦しい…お腹が重い…がく。
ーーーキンニク爺、戦闘不能!!
重力10倍の空間でポテチを食うべきではなかった!!ーーー
ーーー好き夫の家ーーー
好き夫 お父さん、いっぱい買ってきたよお!!
お父さん おお!ありがとう!今からみんなでポテチ食べるか?
好き夫 いや、それはいいよ…。
お父さん …?まあいいや!とにかく!
二人 おつかい!だいせいこうー!!
ーーースタジオーーー
川山さん くそ!4歳で能力が発現することなんてあるのか!?
司会 通常は大人しか発現しません、しかし、
ポテチを愚弄されたことで覚醒したようですね…。
可愛さん 怖ーい!!
司会 今回も残念ながら子供にお灸を据えることはできませんでした!
ですが次はより強い刺客を用意します!次回をお楽しみに!!
ーーーーーー
爺 司会さん!これめっちゃ美味しいぞ!ポテチじゃ!
司会 知ってますよそんなこと!!
そんなことより、失敗した刺客の方には、あれをいただいてるんです。
爺 あれ?何じゃそれ?
ザクッッ。
司会 はあ…。もうちょっとギャラ上げるか…。
続く…。
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