第三章 アホ山くんのおつかい
前編 乱入
司会 はじめてのおつかい!339話!始まります!本日も皆さん
にはスーパーと自宅を往復する子供を見ていただきます!
可愛さん きたー!
川山さん ガキが痛い目に遭うところがみれるといいですね。
司会 今日のおつかいはアガタ県イチ市在住のアホ山くん!10歳!
川山さん アホ山!…最高です。きっととてつもなくアホなんでしょう!
可愛さん すご〜い!
司会 アホ山くんには自宅から50メートルの地点に存在する、
八百屋ハッピャークに行き、
きゅうりを買ってきてもらいます!
川山さん 流石に簡単すぎませんか?
司会 それではインタビューです!
ーーー インタビュー ーーー
Q アホ山くんはどんな子ですか?
お父さん アホ山はとっても成長が早くて、優しい子なんですよ!
Q アホ山くんの好きな食べ物は?
お父さん 胚芽米の胚芽の部分です。
Q おつかいで不安なことは?
お父さん アホ山はアホなので、八百屋まで辿り着けるかどうか…。
ーーースタジオーーー
可愛さん 胚芽米が好きなんて、シブいですねー!かわいいー!
川山さん ガキが!胚芽米の良さもわからん癖に!
司会 さて!そんなアホ山くんへの刺客はこの方!
リチャードさんです!
リチャード 学力でアホ山くんをめっためたにしてやります!
司会 それでは、行ってきてください!
リチャード サイン、アサイン、コンセント!勉強は大事です!
ーーーアホ山くんの家ーーー
アホ山 行ってくるねおとうさん!おいしいたくあん買ってくるね!
ウヒョ!
お父さん お願いだからたくあんじゃなくて、
きゅうりを買ってきてね…。
バタン!テクテク。
アホ山 ここからまっすぐいけばお店があるってことは、
右に曲がればいいんだね!
ーーースタジオーーー
司会 ああっと!アホ山くん!右折してしまったァー!
川山さん 論外ですね。大人の社会ならこれで戦力外です。
可愛さん たいへーん!
ーーーーーー
アホ山 あれえ!なんか変なところに来ちゃった。
不審者 きみ、大丈夫かナ?
アホ山 わあ!怪しい人だ!
不審者 ワテチは怪しい人じゃないヨ!
アホ山 そうなんだ!疑ってごめんね!
不審者 ワテチが何でもお菓子を買ってあげるから、着いてきてね!
アホ山 ウヒョ!ありがとう!
ーーースタジオーーー
司会 これは大変なことになりました!
川山さん うん、こういうのも素敵ですね。
可愛さん (放送事故じゃねえか!)
ーーーその頃、八百屋ハッピャークではーーー
リチャード おかしい、いつになってもアホ山くんが来ない!
クソ!大誤算だ!
地上波で僕の才能をアピールしてやろうと思ったのに!
※リチャードの能力「たくあんメイカー」は勉強とは一切関係なく有機物からたくあんを錬成できる能力である。リチャードはこの能力を使って店中のきゅうりをたくあんに変換するつもりだったのだ。
リチャード クソ、どこで道草食ってんだアホ山くん!
あたりを探してみるか…。
「あはははは!」
リチャード む、声がするぞ!こっちか!
アホ山 わーい!この車に乗ればいいの?
不審者 そうだヨ!
ーーアホ山と不審者は車に乗り込むーー
リチャード 思いっきり不審者に捕まってるじゃねえか!待て!
ーーリチャードも後部座席に無理やり乗り込むーー
不審者 ナンヤコイツ!
リチャード 不審者が!アホ山くんを解放しろ!
アホ山 わあー。
不審者 嫌だヨ!お前誰だか知らんケド、
この車に乗り込んじまったら最後だヨ!ワテチの能力!
「シートベルト義務化」によって貴様は動けなイ!!
リチャード 「シートベルト義務化!?」
続く…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます