第二章 ベンチプレス好き夫のお使い

前編 キンニク爺


司会   はじめてのおつかい!!第338話!!!


可愛さん おー!!


川山さん 待ってましたよ、苦痛に顔を歪めるガキの顔を見るのを。


司会   今回おつかいに挑戦するのは、キャピタル都在住の

     ベンチプレス好き夫くん!4さい!

     スーパー坂本で、プロテインを買ってきてもらいます!


可愛さん かわいいー!!(太ってんなぁ。)


川山さん 肥満体型ですね。


司会   さあ、インタビューです!



ーーー インタビュー ーーー



Q    ベンチプレス好き夫くんはどんな子ですか?


お父さん ガッハッハ!ベンチプレス好き夫は僕に似てとっても

     力持ちなんだ!!4歳児ベンチプレス選手権一位なんだ!


Q    ベンチプレス好き夫くんの好きな食べ物は?


お父さん ポテトチップスだ!ガッハッハ!!


Q    肥満気味のような。


お父さん よくないぞそういうこと言うの!


Q    おつかいで不安なことは?


お父さん 力が強すぎて商品を破壊してしまいそうで心配だな!

     ガッハッハ!!



ーーースタジオーーー



川山さん 4歳児なのにベンチプレスをするなんてけしからん!!


可愛さん (この人何にキレてんの?)


司会   さて、子供の癖に力を誇示する好き夫くんに

     お灸を据えるため、今回も刺客の方を呼んでおります!


刺客   ふぉっふぉっ!ガキに負けるような鍛錬はしておらん。


司会   いってらっしゃーい!




ーーーベンチプレス好き夫の家ーーー




好き夫  じゃあ、いってくるよお!


お父さん ガッハッハ!お菓子も買ってきていいぞ!!


好き夫  ほんとお!?いっぱい買ってくるよお!!



バタン!!



好き夫  ふへへ!!お菓子一年分買ってくるぞお!

     僕は力持ちなんだ!!


ともだち あ!好き夫くん!


好き夫  ユウジンくん!おはよう!!

     今からはじめてのおつかいなんだ!!

     おかしをたくさん買ってくるんだぞお!!


ともだち すごいや!僕もついていくよ!!!



ーーースーパー坂本ーーー



好き夫  ふへへへへ!!ふへへへへ!!ガサゴソガサゴソ!!


ともだち すごいや!!この買い物カゴの中に

     一体何個ポテチが入ってるの!!


好き夫  365個入れたよお!!


ともだち すごいや!!!



ーーースタジオーーー



司会   うーん!とてつもない量ですね!


可愛さん すごーい!、


川山さん けしからん!!どれだけ親の財布を苦しめる気だ!?


司会   確かにお父さんはお菓子を買ってきていいと言いましたが、

     この量は常識の範囲を明らかに超えています!

     持ち運べるのか!?



ーーー帰り道ーーー



好き夫  えっふぉ!えっふぉ!!


ともだち まさかこの量を運べるなんて…。バケモノだ!


好き夫  えっふぉ!えっふぉ!

     …はあはあ、あれ、何だか重いような…!?


ともだち やっぱり流石の好き夫くんでも限界かな?

     …あれ?僕も体が重いような?



ーーーともだちは屈んでしまった。ーーー



ともだち か!体が重い!!何だこれは!?

     僕はガム1個しか買ってないのに!?

     おかしい!?周りの人も腰が曲がって歩いてる!



刺客   ふぉっふぉふぉ!!


好き夫  なんだこのおじいさん!


刺客   わしは君を倒すために雇われた刺客のキンニク爺じゃ。

     わしの能力「重力加速度『爺』」は重力を増大させる。

     お前さんたちはもう、杖なしでは歩けんぞ?



ともだち 何い!?



続く…。


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