時々シッポ⑬ 〜保護犬
保護犬とは、さまざまな事情により、自治体や民間の動物保護施設、個人宅などで一時的に保護されて生活している犬達のことです。
野犬、飼い犬だったが捨てられた、迷子など、所有者不明の犬が多いです。
飼い主側のいろいろな理由によって、犬達は飼育放棄されます。
経済的な問題(犬を飼うにはお金がかかります)、身体的な問題(飼い主の高齢化や病気、アレルギー。犬の高齢化、病気)、仕事が忙しくなった、引っ越し、同居人に受け入れられなかった、子供との相性が悪いなど。
他には「多頭飼育崩壊」からのレスキューがあります。ペットを多数飼育していて、動物が無秩序に増え続けた結果、飼育が困難になる状態です。主に不妊・去勢手術などの適切な処置を行わないことが原因で起こります。栄養不足や衛生環境の悪化など、適切なケアを受けられない劣悪な飼育状況です。
ブリーダー(交配、繁殖を生業としている人達)の高齢化や廃業などをきっかけとして多頭飼育崩壊が起こる場合もあります。
ペットショップで売られている犬達は「商品」ですから、商品として売りに出せない子犬、売れ残って大きくなった子犬、子犬を産めなくなった繁殖犬などがその後、どうなるのか想像したことはありますか?
そういう犬達を保護申請する身勝手なケースもあるそうです。
保護された犬のほとんどは、自治体が運営する保健所や動物愛護センター、民間の動物愛護団体などに引き取られます。
保護犬はその後、迷子などで飼い主様が引き取りにくるケースを除いて里親募集となりますが、人気のある子犬に対して、成犬譲渡はなかなか難しいです。施設の収容数にも限界があります。
今は、保護された犬達の「殺処分ゼロ」を掲げる自治体も多くなりました。
ただこれはよく言われることですが、いくら下流で譲渡を頑張っても、上流の蛇口を閉めない限り、その数を減らすことはできないのです。
犬を捨てない。増やさない。
犬を飼ったら終生飼育する、そのコを最後まで見送ること、もしも途中で止むを得ず飼えない状況になってしまったら、責任持って次の飼い主を探すこと。
不妊、去勢手術をすること。これについては賛否両論あるかと思いますが、私は遺伝的知識のない素人繁殖については手を出すべきではないという考えです。
もしも、今、「クリスマスのプレゼントに犬を」と考えていたら、少しだけ立ち止まって考えてみてください。
生命ある生き物を「もう要らない」と捨てることがないように。
犬達には、信頼できる飼い主のそばで、あたたかい安心できる場所で暮らしていて欲しい。
そう切に願っています。
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