日々の雑感 〜捨て台詞を吐く

「捨て台詞」といって思い浮かぶのは、チンピラがよく「覚えてろよっ!」と言い捨てながら、去っていくシーンでしょうか。


 捨て台詞とは、「立ち去ろうとするとき、相手の返答を求めないで一方的に言い放つ言葉」と、辞書にありました。

 捨て台詞を言われたこと、他の人に向けて言っているのを聞いたこと、今までに何度かあります。

 あまり気分の良いものではありません。


「わかった、わかった。もう、いいっ!!」

 話を途中でさえぎられるこれは、決して承知したというわけではないですね。もうこれ以上、面倒くさいから聞きたくないというシャットダウンです。

(ガラガラガラ……ガシャッ!! という音が聞こえる。苦笑)

 自分の何が相手を苛立たせたのかわからなくて、ひとり取り残されて、悩み、悲しくなります。


「もう、好きにしなさい」「勝手にすればいい」

 そう言われて、「はい、そうですか」と素直に好き放題すると、あとで困ったことになります。日本語は難しいです(笑)。


 捨て台詞を吐かれる。

 その時点でコミュニケーションがバッサリと断たれて、それ以上、成り立たなくなります。そのあとは何も伝えることができない。

 

 以前の職場で、ある同僚(後輩)が退職したときのことです。

 上司が「お疲れ様でした。またいつでも遊びにいらっしゃい」と声をかけました。その人は「いいえ。こんな所には、もう二度と来ませんっ!」と、言い放ちました。

 う〜ん、たとえ腹立たしいことがあって、心の中でそう思っていたとしても、大人の対応というものがあり、甘えではないかと、思ったりしました。感情をそのままぶつけていい相手かどうか、ということです。


 去る者は追わず。

 送り出すときは「お疲れ様でした」とねぎらい、

「お世話になりました。ありがとうございました」と、感謝を返す。

 お互いに気持ち良く終わりたいものです。

 日本語には「立つ鳥、跡を濁さず」という美しい言葉がありますね。


 捨て台詞とか、毒を吐くとか、イヤーな気持ちで、最後が終わるのは淋しいなぁ。きっと、良かったこともあったはずなのですが、全て打ち消されてしまうのは、残念です。







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