第43話 触ったら逮捕!




盛りのついたメス猫とはよく言ったものだ。


あれから猫さん達はボクの気配においを感じると音も無く近づいてきて体をスリ寄せてくる。


暴発すら出来ない5歳の身体が恨めしい。


姉ーずは以前からの過激な言動が少し落ち着いているが…まぁ今だけなんだろうなぁ。


さて、ダンジョン探索も順調に進み、43階で目的の1つの魔水晶を手に入れる事ができた。


試しに非戦闘員の普通のメイドに使って貰ったらレベル以外は見たらわかる程度の情報しかなかったのでがっかりした。


が…魔水晶の違う使い道が判明。

これはまた違う機会に。




・・・・・・・・・・・・




そんなこんなで別荘組のメンバーとダンジョン探索したり要らぬ来訪があったりとバタバタしながら月日は流れ…


レオン=メイザルグ 9歳


翌年、学園に入学できる歳になった。

王都の学園は10歳から入学できるのだが入学時の年齢は定められていない。

13歳から入学する人もいたりするらしい。

何を目標に入学するのかが問題なだけで選択科目の単位さえとれば卒業できるから年齢はそこまで関係ないとか。


ちなみにレイナルド兄様は卒業してメイザルグ領に戻ってきている。

母様から政治のあれやこれやを学んでいる。


姉ーずは相変わらずボクにべったりで

「レオン君が入学するならその時に一緒しよ?」

「しょ、しょーがないからついて行ってあげる!特別なんだからね!」


んむ。

ベタだけど姉ーずは今日も可愛い。


猫さん達と見習い2人はティナとマイケルと共にボクの手を離れ独自で行動を始めている。

それぞれが好きな魔法を刻印しレオン謹製ネックレスを装備して訓練に励んでいるようだ。


そしてボクはというと…


「ぅおらぁ!!」

「グオォォォォ!!」


今日も今日とて元気に巨大鈍器ハンマーを振り回しゴーレムを狩っている。


「セラフィ!そっち!」

「おかのした!

セラフィィィびーーーむ!」

「ゴギャアァァァ!!!」


「危険な匂いがするからそのネーミングはやめた方がいいよ?」

「説明しよう!セラフィビームとは」

「いや、ほんとにやめようね?」


そう、3年がかりでセラフィ様との約束を果たしたのだ。


・・・・・・・・


イケオジの部屋でセラフィ様とお茶している時の事。


「ところでレオン、このお茶うけはどう?」

「うーん、普通?」

「そうよねぇ、可もなく不可もなく。ここ天界にある菓子、というより食べ物はどうしようもなく無難なのよ。

元々神たる私達は飲み食いする必要も無いんだけど…

私は!あなた達が美味しそうに食べているモノに興味があるの!

むしろ興味しか無いのっ!

そこでレオン、私が下界に降臨するための器を作ってくれないかな?」

「器ってどうやって?」

「あなた達の世界では…ん~、人工生命体!そうね、ホムンクルスというのがわかりやすいかしら?それのコアを作って欲しいの!」

「魔物の魔石みたいなもの?」

「そうね、あ!でも魔石じゃダメよ?容量が全然足りないから。」

「神様が入れるだけの大きさの容量が必要ってこと?」

「そうそう!飲み込みが早くて助かるわね。

じゃ、約束ね♪」



そんなことがありまして。

昨年無事に人工生命体の核の研究が終わりセラフィ様が降臨したのだ。


相変わらずの美少女だが4年もたった今でも小学六年生か?といった見た目でまさにロリ神である。


本人曰わく「下界とはことわりが違うのよ!こっちで生活していれば成長するかもね?」

ということらしい。


昨年から日本とこちらを行き来して様々なヲタ知識とスイーツを吸収したおかげで立派なロリヲタに育ちました。

レオン感激ぃ!なわけもなく。

時折著作権を無視するような発言が飛び出すのでドキがムネムネである。


さて、なぜゴーレムなのか。

セラフィの身体を維持するのにゴーレムの魔石が必要なんだそう。

週に1つ吸収すれば良いだけなのでそこまで焦る必要も無いんだけど、来年から王都に行くかも知れないから少しでも貯めておこうという作戦なんだ。


王都にもゴーレムくらいいると思うんだけどさ、何かやりたいこととか見つかったらそれどころじゃないだろうしね。


夜、食後はセラフィ主催でマイケルチームを教育しているらしい。

「らしい」というのもボクは参加していないから教育の中身とか知らないんだよね。

リアルガチの神の教えというヤツなのかも。

でもそのおかげでフリータイムを満喫できているのでセラフィ様々ではある。


セラフィが受肉してからの第一声が

「ど、どうも、女神セラフィです」

だったからね。


マイケル達?

別にセラフィに驚いてはなかったよ?

「や、やはり!」とか

「「また!?」」とか

「かーわーいーいぃ↑」とか、

その程度だった。

見習い2人だけが「はわわわわ」みたいな感じだったかな。

ティナは1人「ぐぬぬぬ…」って唸ってた。


さて、来年どうしよっかなぁ…

学園とか行っても学べる事とかあるのか疑問だしなぁ…




ーーーーーーーーーーーーーー


※作者より


いつもお世話になっております。

にゃんぺろです。


このようなあるある作品をここまで読んでいただいて有り難き幸せです。


この作品もそろそろ本編に突入する予定です。

読んでくださっている読者様に楽しんでいただけるようミジンコ並みの脳みそを使ってにゃん汁(?)ストーリーを絞り出しているので遠慮なくご試飲ください。


皆様の応援や誤字報告など、にゃんぺろのモチベーションに繋がるので本当に感謝しております。



引き続き宜しくお願いします。


にゃんぺろでした。



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