𐎢𓊆144録𓊇𐎽 火種
「ミーシャさん、レムリアさん。ライター持ちながら怖い顔して私を見ないでくださいよ、チビったらどうするんですか?」
「えっ?ゆみり、漏らしたの?」
「漏らしたらどうすんだっていう話をしていたの。勝手に想定の話を過去形にしてんじゃねぇよ」
「そんなに怒らなくてもいいじゃないかい。そんな事で怒るなんて…………そーか、そーか。君はそういうヤツだったんだね」
「蛾ぁ潰されたクソガキみたいな事言わないでもろていいっすか?」
「ゆみりさん、ずっとカレンイズムが止まりませんね」
「中の人だしね」
小学生くらいの国語の教科書に出てきた、エーミールっていうヤツが言っていたよな?「そーか、そーか」から始まる台詞。
創価、創価に変換すると言葉の火力が一気に増す。「創価、創価。つまり君はそういうヤツなんだな」という変換にすれば、蛾を潰した方のクソガキが創価学会員のように聞こえなくもない言葉の魔法。
アレ、何で虫なんて集めているの?しかも、よりによって蛾なんて集めてどうしたいのだろうと、心の底から疑問。
蛾を集めている奴も、蛾を潰しているのも両方気持ち悪い。私からすればね。潰した方って素手とかで握り潰したような覚えがある。
ハンマーとかで潰した………とかだったかな?どういう方法で潰したのかは知らないが、蛾で喧嘩している時点で気持ち悪い事には変わりはないし、目の前の蛾を嫌がらせで潰してやろうという思考回路も訳が分からない。
小さい蛾ではなくて、そこそこ大きめの蛾だったような気がする。繭を作って、そこの中で蛹になって孵化するパターンの蛾で、夜の街灯の光に集まって飛んでいるような蛾では無かったはず。
手の平よりも大きめの、目の前を飛んでいたら絶対に発狂する自信しかない、Lサイズの蛾の死体を集めてるとか潰すとか…………イカレてる趣味だと思う。
昆虫コレクターを全員敵に回すような発言をするのは申し訳ないですが………虫嫌いの、私みたいな奴にとっては、どんなに虫の素晴らしさをプレゼンされても絶対に理解出来ない。
そこに現物を持ってこようなんてすれば、確実に私も潰してしまうわ。「そうか、そうか、つまり君はそんなやつなんだな」と言われる側になる。
小学生の教科書に、よくアレを載せたなと今になって思う。蛾で争っている男の子2人の話から何を学び取れるというのだろう。
人間の醜さを学ばせるのならば、道徳の授業で良くないか?謎の「道徳」という授業がありますけども………アレをやったところで道徳心が最初から持ち合わせていない異常者は何にもならないよ。
道徳心は後天的に身に付けるようなものでもないだろう。サイコパスじみている人間に道徳心をいくら説いても精神状態変わるわけがないのだから、「道徳」という授業は何のために存在していたのか………その当時も理解出来なかったが、大人になっても更に理解出来ない授業だった。
「こういうことはしてはいけません」って何回も言われてもやるのが人間なのだ。何回言っても「自分はこうしたいんだ!!」っていう考えを人間は誰しも持っているわけだから、それを道徳という言葉では絶対に縛る事は出来ない。
······························国の在り方に喧嘩を売りまくるようなことを言い過ぎた。あまり左側の思想を出し過ぎると、一部の過激派の右側の人達が怒り始めるので。
発言には気を付けていきましょう。
今更ですが。
「楓夏依、茶菓子食う?」
「貰うわ」
「えっ········································???」
「……………………ミーシャさんの顔が、「有り得ないんですけど?」みたいな顔になってて、それで私を見てくるんだけど?」
「お菓子くらい良いじゃないですか」
「·······················································」
「ミーシャさんとレムリアさんって、だいぶメンヘラこじらせていますね」
「VTuberなんて皆メンヘラで皆み〇ねこなんだから。メンヘラじゃないVTuberなんて居ないでしょ?メンヘラじゃなかったら逆にやれない仕事だわ」
「楓夏依さん、み〇ねこっていう発言はちょっと…………どうかと思います」
「固有名詞じゃなくて、普通の単語のように出すのは良くないと思いますよ」
「皆メンヘラで、皆社会不適合者で、皆精神異常者なのがVTuberっすよ」
「偏見……………ですよ」
「間があったということは、少なからず思うところがあるという認識でよろしいでしょうか?」
「もう、そういうことでもいいですよ」
「勝訴」
「楓夏依も大人しく茶菓子食べてなさい」
「·············································ガルルルル……」
「殺気が凄い」
「グルルルル····················グルルルル………」
「怖いですって、ミーシャさん」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます