𐎢‎𓊆135録𓊇𐎽 DECEIVING of GLUTTONIY 〘☩〖FORTY-SIX〗☩〙


随分としゃがれた声で話す白い巨人。さっきまで黙っていたのは何だったのだろうというくらいに言葉を話し始めた。



………ここは、どうやら"私達の楽園"という会社の工場らしい。会社らしくない名前だなとは思った。


それと、白い巨人が「俺の会社」と言い切ってるところから、白い巨人が創設者………代表取締役社長という認識で間違いないなさそうだ。


ここまで不気味な見た目と声で、どうやって営業を掛けていたのかが疑問だ。従業員にやらせていたとしても、立ち上げ当初は自分で色々とやらなくてはいけないはずなのに、この見た目では受け入れてくれる顧客なんて居るのだろうか?


それとも、元々は普通の人間の姿をしていた………?この世界の事だから、どんな見た目をしていても違和感を持たれることなく普通に仕事が出来るのかもしれないが。


様々な種族が入り交じって過ごす事が当たり前…………異種族同士の恋愛沙汰も当たり前なのは色々と見てきた。


異種族の同性間での結婚等も当たり前のように認められていて、発達したバイオテクノロジーを使って、同性間での妊娠出産も可能としている。


男同士でも、その経過を踏んで子供を成すことが出来るような時代…………前世の私達が生きてきた時代よりも遥かに、"そういった壁"が無くなっているのだから、白い巨人くらいに不気味な見た目をしていても特に問題は無いのか………?


声は出し方を変えればいくらでも調整することは可能。どんなに嗄れていてハスキーな声だとしても、ある程度ならクリアな声質に変えることも出来る。



まぁ…………白い巨人が、どうやって営業していったのかは良いとして。短期決戦で決着を付けなければ…………長期戦になる度に不利になっていくのは見えている。


体を消し飛ばさなければ、いくらでも再生することが出来てしまう。ほぼ不死身に近いような相手と、長期戦に持ち込んだところで相手が有利になっていくだけ。疲弊したところを一網打尽にされる未来しかない。







___ミチミチミチミチ……ミヂヂヂヂヂヂヂ…………!!!!








[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅𐎠]〘☩〖"飛翔体躯"………〗☩〙[̲̅𐎠][̲̅𐎠][̲̅𐎠]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]


「羽が…………生えてきた………!!」


「本当にフクロウだったんか…………」



白い巨人は全身から羽毛を、背中からは巨大な翼を生えさせた。白い巨人から、四肢を持ったフクロウ人間になってしまった。体の大きさは変わらず巨体のままだ。


指先と足先には鋼のような鋭い爪がある。あの巨体の筋力によって、その爪を振り下ろされてモロに喰らえば…………確実に肉片と骨片と集合体になってしまうだろう。







__バサッ、バサッ………フォンッ………











「消えたっ………!!」


[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅𐎠]〘☩〖·······················································〗☩〙[̲̅𐎠][̲̅𐎠][̲̅𐎠]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]








___フォォォォ…………









(どこから出てくる………)



フクロウは音を殆ど立てずに獲物を狩ることが出来るという習性があるのは聞いたことがある。

聴力が特に優れていて、どんなに小さな音でも聞き逃さないほど…………離れている場所の、雪の上を歩いているネズミの足音ですらも聞き取れる聴力が備わっているとされるのがフクロウの特徴。



今のフクロウ社長からは、何も無い部屋の中で私達の事を視覚で捉えられているため、聴覚に頼った狩りをする必要は無いだろう。


ここが広大な森林ならば、更にフクロウ社長にとっては有利な戦いになっていたと思う。


ある意味、ここが戦場で良かったのかもしれないという思いもある。






___フォォォォ………







(…………僅かに、羽音……風を切る音は聞こえる)



姿と気配を消して、空を飛んで、私達の隙を伺っている。


部屋の作りが音が反響しやすい作りになっているお陰なのか、僅かながらに羽の音が聞こえてくる。


ただ、羽の音が聞こえるだけという手掛かりしかないため…………それだけでは何処から私達を狙ってくるのかは分からな____



[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅𐎠]〘☩〖𝖉𝖏𝖋𝖋𝖐𝖐𝖈𝖉𝖐𝖋𝖏𝖉𝖉𝖏𝖋𝖏𝖉𝖉𝖏𝖈𝖉"𐎫𐎠𐏃喰𐎡𐎹𐎢狩z𐏃𐎠虐殺の鉤爪"〗☩〙[̲̅𐎠][̲̅𐎠][̲̅𐎠]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]


「………………!!」



まずいっ、いつの間に私の背中の、すぐ側まで……………!?


反撃が間に合わな______!!








___カタタタタ…………!!ゴォォオオオオオオオ…………!!!!








「𐎼𐎠𐎫𐎠𐎶E𐎹𐎠𐎼𐎠𐎶E𐎠𐎼𐎠𐎶E𐎴O𐎺𐎠𐎽𐎴𐎠𐎼𐎠O𐎴𐎼𐎠𐎫𐎠𐎫O𐎽𐎫O𐏃𐎢𐎹𐎠𐎽𐎴𐎽𐎶O𐏃𐎡O𐎴O𐎿O𐎫O[̲̅E̲̅][̲̅P̲̅][̲̅C̲̅][̲̅O̲̅][̲̅T̲̅][̲̅I̲̅][̲̅A̲̅]"隕石をも穿ち砕く一突きアストロ・オブ・カタストロフィ"」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る