𐎢𓊆102録𓊇𐎽 DECEIVING of GLUTTONIY 〘☩〖THIRTEEN〗☩〙
社長から送られてきたメッセージは、[̲̅N̲̅][̲̅E̲̅][̲̅V̲̅][̲̅E̲̅][̲̅R̲̅][̲̅L̲̅][̲̅A̲̅][̲̅N̲̅][̲̅D̲̅]に属しているメンバーのほぼ全員が、私達の戦いを見ているということ。
その時にミーシャさんが「化け物の体を素材として、武器を作ることも強化することも出来る」という説明を受けた。
…………モンハンか?と思った。
しかし、動物の体の一部を使って雑貨に作り変えるというのは今に始まったことではない。麻雀牌ですらも機械による大量生産されるタイプの以外のものでは、牛骨から作られているタイプのもある。
CRY.STi⟬A⟭LLIZATIONで使っていた麻雀牌は、社長が麻雀好きなのがあって、知り合いから無料で牛骨から作った高価な麻雀牌を丸々1セット譲り受けたという。
それを使って2期生で配信の待機時間や少しの休憩時間の時に四麻を打っていた。プラスチックのものよりも、明らかに高級感のある手触りで定価で買えば何十万はするのだろうと思っていた。
職人さんの一つ一つ手作りで作られているのだから、かなりの値段が付けられていてもおかしくは無いと思いきや…………新品定価の平均が5万円ほどで売られているらしい。
全然私達でも買える程度のものだった。
麻雀牌にしては高い部類になるが、人件費などを考えれば、黒字になることが全く見えてこないほどの安価だと思う。
大量生産で質より量が当たり前になっている現代において、職人達の手作りによる同じ物というのは値段ばかりが高くて買いたくないと考える人が多いのは当然。
よほど好きで拘りのある人しか買わないだろう。どの業界の、昔ながらの職人という存在が淘汰されていくのは……機械による大量生産が安定している時代に突入したためだ。
この世界では、再現不可とされているような高品質の日本刀ですらも、その再現性を確実なものとして大量生産されることになることもある。
勿論、オリジナルの価値は落ちることは無いが………大量生産された物の方が品質においては全てを上回っているのが前提。
資源も豊富にある世界であるため、日本では一般人がとても出せるわけもない額の物でも、大量生産化を確立したことで1本数千円で売られる事になっている。
そういう歴史的な物に詳しい美咲が「こわな値段で、本物以上の品質を誇っているものが市場に出回っているなんて………」と、とういった感情によるものなのか、ほとんど読み取ることが出来ない感想を言っていた。
安価な素材で大量生産をして生産コストを大幅に落として圧倒的な薄利多売で利益を積んでいく………私達が生きていた時代から、それが商売の基本になりつつあったが、更に時が流れて、それが圧倒的な経済力の流れとして定着している。
消費者天国という時代なのかもしれないが………提供する側にとっては、ビジネスのやり方が複雑怪奇になり過ぎて、常に頭を悩ませるような事態になっているとは思う。
そんな時代でも、動物の一部から切り取って、それを元に武器を作るという慣習が残っているなんて………
おそらく、大量生産では絶対に出来るわけが無い絶対的な高品質な武器というものが造られるためだろう。
素材と作り方が限りなく限定されている以上………それがどう考えても替えが利くものでは無いならば、そういった昔ながらの技術は需要がある限りは半永久的に無くなるわけが無い。
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅𐎠]〘☩〖……………………………………はぁ…………もう、私も死ぬな………〗☩〙[̲̅𐎠][̲̅𐎠][̲̅𐎠]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「ようやくですか」
私がメッセージを読み込んでいる最中、母猫が力無く呟いた。
まだ、息があること自体が異常なのだがな。おそらく、全身を巡っている3分の2以上の血液が体外に出てしまっている状態で、いくつもの臓器が機能していないにも関わらず、こうして意識を保って喋る元気があるということが異常事態だ。私達から見れば、の話だが。
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅𐎠]〘☩〖私達のような存在は………古来より、寿命により死んだ奴等は………他の種族の手によって、武器に作り替えられることが沢山あったな………〗☩〙[̲̅𐎠][̲̅𐎠][̲̅𐎠]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
「…………………………まさか、見えています?」
[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]༆l̺͆l̺͆❂[[̲̅[̲̅𐎠]〘☩〖勿論だ………猫目を侮ってもらっちゃ困るよ………〗☩〙[̲̅𐎠][̲̅𐎠][̲̅𐎠]]☪︎l̺͆l̺͆༆[̲̅ᛗ̲̅][̲̅ᛗ̲̅]
私と社長のやり取りを見られていたのか。
だだ、見られたところで困るような内容でもない。見られたら困るような内容を見られたら困る相手に見られることは無いと思って、私自身も母猫の前でスマホを平然と触っていたのもある。
化け物側でも、自分達の死体をそうやって再利用されていることは把握済みか。古来という表現をしていることから、かなり昔からの存在する風習らしい。
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