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「うーわ…………辛そう…………」


「ルーがマグマみたいに真っ赤っかになってんじゃん…………絶対に食べたらダメっていう色になってんだわ」



マジで辛そうなんだよな。


こんなにも真っ赤っかというか………紅蓮のカレールーって、なかなか見れないものだよね。


CRY.STi⟬A⟭LLIZATIONの時に食った激辛カレーは、まだ色は普通にカレーだった覚えがある。いかにも辛そうなのが見た目からでも分かるようなものでもなかった。


まだ、ギリギリ自分達で完食できるような辛さだったということもありまして。



これは………少々、どころの話ではないくらいにヤバいことかもしれませんね。完食は無理かもしれない。


マネージャーさんにも「完食した方がいい?」と聞いてみたら、なるべくは完食して欲しいということを言われたので。



4人で一人前の激辛カレーをゆっくり食べ進めさせていただきますか。


後、用意する側も限度っていうものを考えたものを用意して欲しいものだ。ここまでのレベルの激辛を食わせに掛かるなんて…………これ、[̲̅N̲̅][̲̅E̲̅][̲̅V̲̅][̲̅E̲̅][̲̅R̲̅][̲̅L̲̅][̲̅A̲̅][̲̅N̲̅][̲̅D̲̅]の社長からの仕返しなのか?


これについてはマネージャーさんとここの社長も含めて、色々と話し合った方がいいかもしれない。


あまり辛くすると完食するのが難しくなってくるので、残してそのまま廃棄をするというのは印象問題に関わるので、程度は考えろっていうことを交渉しないとダメなところですよ。



「うわぁ………!!匂いが辛いんだって……!!いひひひひぃぃ…………!!!はははは………!!」


「美香、落ち着けって」


「誰が行く?」


「私から行くわ」


「トップバッター、ゆみり!」


「………………ングッ」


「「「早いわ!!」」」


「…………ŧ‹”ŧ‹”( ‘ч’ )ŧ‹”ŧ‹”」


「もっと掛け声とかってあるじゃん」


「あっ、ドテチンさん。赤スパありがとう!愛してるよ❤」


「…………………あ"あ゙っ…………!!······························やばっ、これは………本当にヤバいヤツだ。これ、最初にちょっと美味しいとかじゃなくて、もう…………香辛料の塊みたいなヤツだわ」


「あー、ただただ辛いだけのヤツね。最悪やん」



めちゃくちゃに辛くて、多少なりとも美味しく食べられるということもない。こういう系は口入れて少しの間だけは美味しい味が堪能できるものが多いのに、初手からいきなり香辛料の爆弾が口の中で爆発するのは………ここまでの心の準備は出来ておりませんでした。



私の後に楓夏依も食べてみて、すぐに私と同じようなリアクションをしてマネージャーさんのところに駆け寄って飲み物を貰いにいっていた。


クエン酸入りの酸味のある牛乳…………レモン風味の牛乳と言えばいいのだろうか?それをジョッキで貰って一気に半分くらいを飲み干す。


美香と美咲も後に続いて、同じように発狂してジョッキのレモン牛乳を貰って無言で口の中に流し込む。


なお、私はレモン牛乳を飲まずにずっと悶絶しています。楓夏依からは「お前、なんで牛乳飲まねぇんだよ」と突っ込まれて、私の分も持ってきてくれた。


まだ飲まなくてもいいかなって思っていたが、楓夏依が持ってきてくれたので飲まないでいるのも楓夏依に失礼かなと思いまして。


有難くいただくことにいたしました。



「…………あぁ、これはヤバいな」


「カレー食ってるんじゃなくて、口に入れたらシンプルに痛いだけの何かを口に入れているような感覚だよな………」


「トウマさん、君!スパチャありがとう!あいらびゅー!」


「あ、あ"りがとう…………」


「ゆみりの声、完全に死にかけている声やんか」


「いや……………本当に辛すぎてヤバいんだってば」


「そういう日もあるよね」


「そういう日もあるよね、っていう頻度では絶対に起きて欲しくないところなんですけども」


「勿体ないからササッと食おうぜ」


「あぁ、うん…………はい」



悶え苦しんでいてもカレーは減るわけが無いので、頑張ってカレーを口に運ぶ。一人前のカレーなのだから、4人で食べればすぐに無くなる量のはず。


普通のカレーならば………ね。


明らかに普通のカレーではない。そのせいで食が全く進まない。ここまで辛味を強める必要があったのかが本当に分からないんだが………口の周りと口の中が辛さを通り越して、激痛で喋ることもままならなさそうな気がする。


私達、激辛カレーを食べるとは言ったが、激痛カレーを食べるなんて一言も言ってないのですが。



「とりあえず、なんか雑談しよう」


「コメント欄でチラッと見えたけど、前世とは何をしていたんですか?っていうのがあるから答えていきましょうか?」


「あー、転生する前の話?」


「別のガワで活動していたっていうことを話せばいいのかな?」


「全然良いよ。前世での活動歴を話しちゃいけないなんていう契約は結んでないから。これで[̲̅N̲̅][̲̅E̲̅][̲̅V̲̅][̲̅E̲̅][̲̅R̲̅][̲̅L̲̅][̲̅A̲̅][̲̅N̲̅][̲̅D̲̅]がなんか言ってきたから、思い切り反発してやるし。それでも引かなかったら、普通に事務所辞めるけど」


「尖りまくってて草」



私達が転生だの前世だのという話をすると、VTuberとしての意味だけではなく………そのままの意味での転生や前世も含まれてきて、思わずCRY.STi⟬A⟭LLIZATIONの時の話を名前を隠さずにいってしまうかもしれないから、そこは隠し通さないといけない。


あくまで「別の企業でVTuberをしていた過去がある」というだけを話そう。


CRY.STi⟬A⟭LLIZATIONと特定できるような単語を出さなければセーフだな。

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