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林君とあんなことがあった後しばらくは調子が狂ったままだった。


これではいけないと思って、飲み会の企画を考えた。


サブロー君の部署に声をかける。


前やった三署合同飲み会は、先輩を呼んで失敗したから、今度の二署合同飲み会は自分たちより後輩だけになるように誘った。


竹宮君や森山さんも居る。


もちろんサブロー君もモルト君も。


ゲストでさきおを呼んだ。


「毛糸クラブ辞めたんだ。」

「え!どういうこと?」

「そういうことだよ。」

「まただめだったの?」

もう、最近長続きしないのね。

笑いをこらえながら返答した。


「あこちゃん誰か紹介してよ。」

「モルト君に会う子かあ。」

なかなか難しいよ。


そこへ森山さんが登場する。

「先輩!飲んでますか!」

威勢がいい。

モルト君がやれやれって顔をする。

「なんですか先輩!元気ないじゃないですかあ!」

私はそっと席を立ってサブロー君の隣、森山さんが座っていた場所に移動。


「新婚生活はどうですか?」

サブロー君は、さきおと話してたのを中断して私を見る。

「いま、咲丘さんに話してたところ。」

「で?」

「まあ、今まで通りです。」

「幸せそう。」

「ありがとうございます。」

いいな、幸せって。


「ねえモルト君また別れちゃったの?」

向こうにいるモルト君には聞こえないように小声で聞く。

「そうなんだよね。いい感じかと思ってたんだけど。」

「いい感じって?」

「めずらしく紹介してくれたんだよ。今回は。」

「へえ。」

「仲良かったしうまくいきそうだなってその時思ったんだけど。」

「だめだったんだ。」

「そう。」


「何がだめなんですか?」

と森山さんが今度はこっちに戻って来た。

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