第7話 彼女と相合傘【後編】

ザーザーと雨が降る中、初めて僕は彼女と相合傘をしている。何故そんな事になったのかというと、僕が朝晴れてるからと傘を持っていかなかったからだ。


何も話すことがない、このままずっと話さないで黙ってるのも変だよなたぶん、何か話さないとな、と思った途端彼女が話しかけてきた。


「あの、明日の土曜日予定とかありますか?」

「え?予定ないですけどどうしましたか?」

「あ、あの一緒にデートしたいなと思いまして、駄目ですか?」

「ああぁデートですか、全然良いですよ、暇してたので!」

「そう言ってもらえて良かったです、ありがとうございます!」

「ちなみにどこか行きたい場所でもあるんですか?」

「はい、映画館に行きたいなと思いまして」


映画館に行きたいのか、観たい映画があるのかな?


「ちなみに見たい映画があるんですか?」

「はい、ホラー系なんですけど、大丈夫ですか?」


ホラーだと?!僕はホラーだけは苦手なのだ、いや、たぶんそんなに怖くないだろう、うん!大丈夫大丈夫。


「大丈夫ですよ行きましょうか」

「本当に大丈夫ですか?だいぶ悩んでたみたいですけど」

「大丈夫ですよ、心配ないです!」

「ならいいんですけど、ではそれで決定ですね!明日は楽しみにしてます!」

「はい、楽しみにしてますね!」


そんなこんなの話をしていたら、あっという間に家に着いていた。もし絵美さんがいなかったら、この雨の中走って家に帰ってたんだろうな、絵美さんには感謝だな。


「絵美さん、今日はありがとうございます」

「いえいえ、大したことしてませんよ、明日楽しみにしてますね!」

「はい、それではまた明日」

「はい、また明日」

 

明日はどうなることやら。

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