第8話 彼女と映画館デート【前編】

インターフォンが鳴る音が聞こえてきた、今は何時だろうと横に置いてあったスマホを取って電源ボタンを押した、画面には10時3分と書かれていた、結構寝たな、とりあえずベットから降りて玄関へと向かうことにした。


玄関を開けると、絵美さんの姿があった、今日の服装はグレー色のシャツワンピースに、左手には青色のミニショルダーを持っていて、黒色のスニーカーを履いていた。


「おはようございます、今日は雨予報でしたけど晴れてよかったですね!」

と絵美さんは笑顔で言った、そもそも雨予報だったことを知らなかったです。

「おはようございます、雨予報なのは知りませんでしたけど、晴れて良かったです」

「そうなんですね、とりあえず中入ってもいいですか?」

「あ、どうぞ」

僕は絵美さんを家の中に入れて扉を閉めた。


「そう言えば今日はなんの映画を見るんですか?」

僕はホラー映画を見るとしか言われてなかったので気になっていた。

「えーとですねちょっと待ってください」

と言いながら左手に持っていたミニショルダーの中からスマホを取り出して操作し始めた。

「これです!」

絵美さんは僕の方にスマホの画面を見せてきた。そこに写ってたのはたぶんホラー映画の名前なのだろう(君)という文字が写っていた。

「なんか怖そうですねこの映画、大丈夫かな」

僕は不安になってきた。

「SNSではめちゃくちゃ怖いって書いてありましたよ!」

なんかすごい笑顔で言うな、絵美さんはこれ平気なのか?

「絵美さんはホラー映画とかよく見るんですか?」

絵美さんはえ?と言って首を傾げた。

「いやその、楽しそうだなって思って?」

「ホラー映画はたまに見ます、好きです」

「そうなんですね」

「とりあえず僕まだ朝ご飯食べてないからご飯作ってもいいかな?」

「あ、はいわかりました!」

といい絵美さんはソファーに座った。


朝ご飯を食べた後、僕は寝室(自分の部屋)で今日着ていく服に着替えていた。今思ったことは私服があまりにも無いということだ、これはまずい。白ティーシャツと黒パンツしか無いのはちょっとやばいかもな。と考えながら服を着替えて寝室を後にした。


「勉さん、服それ以外は持ってないんですか?制服の時以外はいつもその服ですよね」

と絵美さんは不満げに言ってきた

「そうなんですよね、僕制服以外はでこの服しか持ってなくて」

それを聞いた絵美さんは少し驚いた顔をした後、なにか考え込む顔をし、思いついたのか右手の人差し指を立てながらそうだと笑顔で言う。

「今日映画を見た後服屋さんに寄って服を買いましょう!」

「僕お金あんまりないんだよね、服って高いんだよね確か?」

「大丈夫です、安いお店もあるので」

そうなのか、とほっと息をつく。

「それでは忘れ物がないか確認して、映画館行きましょうか!」

「りょ、了解です!」

僕達は忘れ物がないかチェックした後、家を後にした。

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