第3話 彼女とお昼ご飯
キーンコーンカーンコーン、4時間目の授業が終わるチャイムが鳴った、ようやく昼ご飯の時間がやってきた、僕はしっかり手を洗った後、自分の席に戻り自分で作ってきた弁当を出した。
今日の昼ご飯はミニトマト2つとブロッコリーにから揚げ、そしておにぎりだ。
「勉さん、昼ご飯一緒に食べませんか?」
後ろから急に絵美さんの声がした。
「良いですけど、なんでですか?」
「いやいや、付き合ってるんだから当たり前だと思うんですけどねぇ?」
たしかに僕と絵美さんは付き合ってる、でもなんか周りの人が絵美さんが僕に話しかけた時からめちゃくちゃじろじろ見られてるんだが、まあそれが普通なんだけど。
「え、絵美さん勉君と付き合ってるの?!」
「おいおい、嘘だろ?!」
あー周りの男子女子達にさっきの発言が聞こえてしまったらしい、これはどうするべきなのか、まあ僕にはなにもしないしできないが。
「勉さんご飯食べよっか?」
「は、はい」
いやなんか周りの人に説明とかしないのかよ、まあ付き合ってるという説明をしても時間の無駄なのか、絵美さんはそういうの気にしないとか言ってたけども、僕が、僕が気にする。周りの人にあまりじろじろ見られると、恥ずかしいしな。
「絵美さん、おにぎりだけなんですか?」
「あ、はいそうですよ」
おにぎりをニコニコしながら食べる絵美さんはとても可愛い。つい無我夢中で見てしまう。こんなにおいしそうに食べてくれるなら、僕も絵美さんに何か作ってあげようかな。
「勉さん、ご飯食べないんですか?」
「あ、ついぼーーとしちゃいました、食べます」
絵美さんはおにぎりを3分くらいで食べ終わった、すると絵美さんはバックからうめぇ棒が2つ出して机の上に置いた。
「勉さんもうめぇ棒一緒に食べましょ、どっちがいいですか?」
いや味が違うわけでもないからどっちがいいかと聞かれてもな。
「右のやつで、お願いします」
「なんで右のやつにしたんですか?」
「気分、ですかね」
「なるほどー!」
僕は弁当を急いで食べ終え、うめぇ棒を手に取った、まあ貰えるものはありがたく頂きますか。うめぇ棒、美味かったしな。
「うん、うめぇ」
「それは良かったです!」
「なんだったら私の分も食べますか?」
「それは大丈夫です、食べかけだし」
「え?私は間接キスとか気にしてないですので大丈夫ですけど、あと彼女ですし」
「で、では頂きます」
やばい、弁当も食べてうめぇ棒2つ食べてめちゃくちゃお腹痛い、僕は小食だからなぁ。
「苦しい」
あ、つい声が出てしまった。
「大丈夫ですか?トイレ行ったほうがいいかもしれませんね」
「あ、じゃあトイレ行ってくるね」
「はい、わかりました」
流石にもっと食べれるようにならないとなと思った、次の時間は体育か。
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