第18話

時は流れて…


2025年6月16日の朝10時半頃であった。


またところ変わって、大阪豊中市南桜塚にある大型の家にて…


大型の家に悠伍菜摘夫婦ゆうごなつみの長男・健介けんすけ(30歳)の妻・なおみ(34歳)と住宅鑑定士の女性スタッフさんたち4人がいた。


なおみは、イワマツグループのリースバック会社の代表者を務めていた。


住宅鑑定士さんたち4人は、依頼主(夫・85歳と妻・84歳)の家の鑑定をしていた。


なおみは、依頼主のご夫婦と一緒に鑑定の様子を見守っていた。


それから30分後に査定の結果が出た。


依頼主のご夫婦は『時間をください…』と言うて即答をさけた。


なおみは『依頼主さまのお気持ちが第一なのでご安心ください。』とやさしく言うた。


話は変わって…


時は正午過ぎであった。


またところ変わって、あらたが勤務している生保会社のオフィスにて…


(キンコンカンコーン〜)


正午ひるやすみを知らせるチャイムがオフィスに鳴り響いた。


従業員さんたちは、持って来たお弁当を出したり給与引きで注文したお弁当を取りに行くなどした。


この時、新妻の手作り弁当を食べようとした男性従業員さんがお弁当を食べようとした。


となりに座っていた男性従業員さんは、うらやましい表情でお弁当を食べようとした男性従業員さんを見つめていた。


それが原因でトラブルが発生した。


「おいキサマ!!」

「なんだよぉ〜」

「キサマもはよ弁当くえよ!!」

「オレ…(給与引きで)注文するのがイヤだからやめた〜」

「なんで注文するのをやめたのだ!?」

「(弁当工場の弁当)はものすごくまずいからイヤだ!!」

「このやろう!!ぶっ殺すぞ!!」

「見た目が悪いし、味がうすいし、のら犬のエサみたいな弁当をなんでくわないかんのぞ〜」

「甘ったれるのもいいかげんにしろ!!」

「(弁当工場の弁当)なんか食べたくない〜」

「オドレぶっ殺すぞ!!」

「なんでそんなに怒るのだよ〜」

「オドレその性格をなおせ!!オドレみたいな性格の男は嫁はんなんか来てくれんわ!!」

「オレはどうしたらいいのだよ〜」

「やかましいポンコツヤロー!!孤独死がイヤなら自分ミガキをしろ!!」


あらたは、人の弁当を食べさせてくれと頼んでいる従業員ポンコツをするどい目つきでにらみつけたあと外へ出た。


またところ変わって、扇町通りにあるすき家にて…


あらたは、この日も牛丼の(みそ汁と冷ややっこの)健康セットでランチを摂っていた。


店内のスピーカーから流れている『すき家レイディオ』の男性パーソナリティさんがまた結婚の話をしていた。


そしてまた、リクエスト曲・りりあの歌で『貴方の側に』が流れてきた。


ものすごくうんざりとした表情を浮かべていたあらたは、名古屋で三重子みえこと連れ子たち3人と暮らしていた時のことを思い出した。


2023年の何月何日頃だったかおぼえてないが、家族みんなで豚の角煮かくにを作った日だった。


朝早くに起きて、家族みんなで作った角煮かくに


食材を適度の大きさにカットして、調味料を入れたあとアイリスオーヤマの電気圧力鍋に入れてタイマーをセットした…


帰宅したあとに用意して食べようとしたら、知らない間にタイマーがリセットされていた…


昼過ぎにマンションの近くで重機のアームが電線に引っかかったあと切断した事故が発生した…


事故が原因による停電でタイマーがリセットされた…


3人の連れ子たちがあらた三重子みえこに対して『ウソつき!!』とレンコした。


困り果てたあらた三重子みえこは、助けを求める形で半兵衛はんべえの家に行くことになった。


半兵衛はんべえの家にて…


テーブルの真ん中にイワタニのカセットコンロに載っている大きな土鍋なべが置かれていた。


その周りに食器類が並んでいた。


あらた三重子みえこは、ものすごくつらい表情を浮かべていた。


義竜よしたつとほのかは、あらた三重子みえこに対してよりしれつな声で『ウソつき!!』と言いまくった。


近くに座っていた半兵衛はんべえがものすごく困った表情を浮かべていた。


かわいいエプロン姿の真央まおは、やさしい声で義竜よしたつとほのかに言うた。


義竜よしたつくん、ほのかちゃん…おとーさんとおかーさんはウソをついてないわよ。」

「いいや!!ウソついた!!」

「カクニ作ると言うたのにウソをついた!!」


半兵衛はんべえは『困ったな〜』と言うたあと、真央まおに言うた。


真央まおさん。」

「なあにおじさま。」

「きょう、なんか事故のニュースがあったかな~」

「たしか…この近くで、クレーンが電線に引っかかったあと電線がちぎれた事故があって…事故による停電が発生したのよ。」

「あっ、停電があったのね。」ね。」


真央まおは、やさしい声で義竜よしたつとほのかに言うた。


義竜よしたつくん、ほのかちゃん…タイマーがリセットされた原因は、テイデンだって…」

「信じない!!」

「フン!!」

「困ったわね〜」


あらたは、つらい声で半兵衛はんべえに言うた。


「課長〜」

「京田くん。」

「やっぱり、よくないです…」

「どうして?」

「私たちは、新築の家を建てたばかりですよ…」

「分かってるよ〜」


三重子みえこは、ものすごくつらい声で言うた。


「ローンの支払いがたくさんある上に、引っ越しする日が決まらないなど…問題をたくさん抱えているのよ~」


半兵衛はんべえは、困った声で言うた。


「それじゃあ、どうしたいのだ?」


あらたは、困った声で言うた。


「課長のお気持ちは分かりますが、ぼくたちは課長のご家族たちにメーワクをかけたのですよ~」

「わしらの家族のことはかまんから、ごはんを食べよや…きょうは京田くんのご家族たちのためにおでんを作ったのだよ~」

「そうよ…食べていきなさい…お風呂もここで入りなさい…テレビもここでみたらどうですか?」

「そうだよ…なんもエンリョしなくてもいいよ…」

「もういいからごはん食べましょ…」


真央まおは、あらたたち家族5人にやさしく言うたあと土鍋なべのフタをあけた。


フタの中から、具だくさんのおでんが現れた。


「今から具材入れるね…練りものがたくさんあるわよ…たくさん食べようね…」


真央まおは、あらたたち家族5人が食べるおでんをお皿に入れた。


あらたたち家族5人は、つらそうな表情を浮かべていた。


立浪課長のお気持ちはわかるけど…


自分の家族たちを粗まつにしていることに気がつけよ…


怒り狂ったあらたは、食べかけの牛丼をガツガツと食べた。



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