第16話
(キンコンカン…)
時は、6月13日の正午であった。
またところ変わって、
この時、
男性従業員さんは、かわいいもようのお包をといたあとお弁当箱のふたをあけた。
お弁当箱の中には、
となりに座っていた男性従業員さんは、うらやましい表情で言うた。
「近本さん。」
「なんや?」
「奥さまのお手製のお弁当ですか?」
「そうだよ。」
「いいなぁ〜」
「なんだよ急に!!」
「おれもお弁当を作ってくださる花嫁さんがほしいよ〜」
「花嫁さんがほしいのであれば動けよ!!」
「動けよって…」
「うらやましいうらやましい…と言うて悩んでばかりいるから花嫁さんが見つからないのだよ!!」
「じゃあどうしたらいいのだよ〜」
「ゼニためろよ!!」
「ゼニためろよって?」
「毎月、少しずつ貯めろと言うてるだろ…毎月1万円と決めて貯金せえと言うのがわからないのか!?」
「だけど…」
「弁当弁当と言うのだったら給与引きで注文して頼めよ!!」
またところ変わって、扇町通りにあるすき家にて…
この日も
この日も、店内のスピーカーから聞こえてくるすき家レイディオはマンスリーテーマの結婚に関する話題が放送された。
そしてまた、リクエスト曲・りりあの歌で『貴方の側に』がかかった。
ランチを摂っている
うんざりだ…
『結婚』と漢字二文字を見るだけでもうんざりだ…
『シンデレラストーリー』みたいなコイバナは…
聞くだけでもヘドが出る…
恋愛はなんか漢字もうんざりだ…
この国は…
どこのどこまでふざけているのだ…
(ゴーッ…)
時は、午後2時過ぎであった。
またところ変わって、西宮市東浜町にある鋼板工場にて…
この時であった。
現場の人が
「
「えっ?」
「主任が呼んでいるから休憩室に行けといよんのが聞こえないのか!?」
そんなに怒鳴らなくてもいいじゃないかよ…
またところ変わって、休憩室にて…
休憩室に
現場主任の男性は、にこやかな表情で
「
「はい。」
「奥さまと仲よくできているかな?」
「はい。」
「奥さまが作ってくださったごはんをきちんと食べているかな?」
「ええ。」
「奥さまが困っている時は、きちんと助けているかな?」
「はい。」
「ほんとうにできているかな?」
「主任…」
「どうしたのだ?うまくいってないのか?」
「うまくいってますよ〜」
「そんなにつらそうな声で言わなくてもいいじゃないか…わしは、
そんなに怒りをこめて言わなくてもいいじゃないかよ…
現場主任の男性は、
「あと、お仕事が終わったあとはよりみちをせずにまっすぐに家に帰っているかな?」
「主任。」
「なんだ!?」
「よりみちをせずにまっすぐに家に帰れと言うのは…どう言うことでしょうか?」
主任の男性は、あきれた声で言うた。
「君の帰りを待っている大事な家族のためにまっすぐ家に帰るのだよ…」
「家族のためですか?」
「他になにがあると言うのだ!?」
「そんなににくにくしく言わなくてもいいじゃないですか!?」
「なんやオドレ!!口をつつしみたまえ!!ここは職場だ!!」
「主任!!」
「なんだ
「結婚って、なんのためにするのでしょうか?」
「君がしあわせになるための結婚じゃないか!!…それじゃあ聞くけど、君はなんで奥さまと結婚したのだ!?」
なんで
現場主任の男性から聞かれた
現場主任の男性は、怒った声で
「答えが出ないのか!?」
「すぐに答えを出せと言われても無理です…」
現場主任の男性は、ものすごく怒った声で
「君はもしかして、奥さまが困っていたからなんとかするために結婚したのじゃないだろうな!!」
「ちがいますよ〜」
「違わない!!」
「ちがいますよ!!」
「なにがどう違うのか説明しろ!!」
現場主任の男性に怒鳴られた
現場主任の男性は、怒った声で
「きみは、大学を卒業したあとすぐに
「はい。」
「なんで
「なんでって?」
「きさまはこどもの時になりたかった職種はなんだ!?」
「そんなものはありませんでした!!」
「なかっただと!?」
「こどもの時、十分なゆとりがなかったのです!!」
「そうか…分かった…話を変えるけど…いつになったら京田のおばさまの家に行くのだ!?」
「えっ?」
「京田のおばさまの家にいつになったら行くのだと聞いているのだ!!」
「行きますよ…だけど、時間が取れないので…」
「いいわけばかりを言うな!!キサマひとりのせいで、京田のおばさまの娘さんがギセイになったと言うのが分からないのか!?」
「分かってますよ!!」
「キサマ!!」
「なんだよこのやろう!!」
「キサマはいつから態度が悪くなったのだ!?
現場主任の男性からボロクソに言われた
現場主任の男性は、ものすごく怒った声で
「おいキサマ!!キサマは毎晩(男性従業員)さんかたの家に遊びに行ってるみたいだな!!おいコラ!!答えろ!!」
(カーン!!)
思い切りブチ切れた現場主任の男性は、テーブルの上に置かれていたアルミの灰皿を
現場主任の男性は、怒った声で
「キサマのわがままのせいで(男性従業員)さんのご家族の方がメーワクしているのだぞ!!…子どもさんが使っているプレステに夢中になっていることが原因で、家族たちが毎晩楽しみにしているテレビを見ることができない…クレームが来たのだぞ!!」
「ぼくは…プレステ遊びがしたかっただけですよ…」
「ふざけるな!!」
(ガツーン!!ガツーン!!ガツーン!!)
思い切りブチ切れた現場主任の男性は、
現場主任の男性は、床に倒れた
「それじゃあ!!家でキサマの帰りを待っている奥さまと子どもさんはどうするのだ!?」
「
「奥さまと子どももとはどう言うことだ!?」
思い切りブチ切れた現場主任の男性は、
現場主任の男性は、怒った声で
「それじゃあ、お前の気持ちは奥さまと子どもさんから離れたと言うことだな!!キサマはどこのどこまでふざけているのだ!?」
現場主任の男性に怒鳴られた
現場主任の男性は、
「
現場主任の男性は、
この時、
現場主任の男性は、反撃することなく
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