第5話

時は、10月6日の午後12時半頃であった。


またところ変わって、港東通りにあるスタバにて…


店内にある大型絵画の近くに30代の男性と年配の女性がいた。


このあと、都市まちのお見合い事業によるお見合いが行われる予定である。


30代の男性はお見合いを申し込んだ会員さん…


年配の女性は事務局のスタッフさん…


…であった。


それから数分後に、27歳の女性会員さんが来店した。


女性会員さんが男性会員さんと事務局の女性スタッフさんのもとにたどり着いたあと、お見合いが始まった。


そんな中であった。


店で働いていた知永子ちえこが普段着姿でロッカーから出てきた。


この日、知永子ちえこは思うように働くことができなかった…


知永子ちえこは、都市まちのお見合い事業によるお見合いがある日は体調を崩した。


この日もまた、知永子ちえこはハヤビケした。


時は、午後2時頃であった。


ところ変わって、名古屋栄の長者町通りにある4階建てのテナントビルの前にて…


ハヤビケした知永子ちえこは、テナントビルの中にある結婚相談の店へ向かうためにビル内に入った。


エレベーターの前にいる知永子ちえこは、結婚相談の店がある階のボタンを押そうとしたが押すことができなかった。


キョゼツハンノウを起した知永子ちえこは、ワーッと叫びながらビルから出た。


その後、知永子ちえこはふらついた足取りで栄のあちらこちらをうろつきまわった。


時は、夕方6時10分頃であった。


またところ変わって、半兵衛はんべえの家族たちが暮らしている家にて…


家の食卓にあらた三重子みえこ義竜よしたつとほのかと半兵衛はんべえ真央まおがいた。


真央まおが作った晩ごはんがテーブルに並んでいた。


知永子ちえこは、テーブルにいなかった。


この時、あらた三重子みえこはごはんを食べていたが義竜よしたつとほのかはごはんをひとくちも食べていなかった。


真央まおは、心配な表情で義竜よしたつとほのかを見つめた。


(バーン!!)


この時、玄関の方で大きな音が響いた。


その後、サックスバーのスーツケースを持っている信孝のぶたかがやって来た。


信孝のぶたかは、ものすごく怒った表情を浮かべていた。


真央まおは、怒った声で信孝のぶたかに言うた。


信孝のぶたかさん!!なんで帰って来たのよ!?今は京田さんのご家族がごはん食べているのよ!!」

「やかましい!!オレは荷物を取りに来ただけだ!!」

信孝のぶたかさん!!」

「どけオラ!!」


思い切りブチ切れた信孝のぶたかは、右足で真央まおをけとばしたあとスーツケースを持って部屋に向かった。


その後、信孝のぶたかは着替え類をクローゼットから取り出した。


それから40分後であった。


信孝のぶたかは、大きめのスーツケースふたつを持って家から出ようとした。


その前に、信孝のぶたかは怒った声で半兵衛はんべえに言うた。


「おいクソジジイ!!」

信孝のぶたか、どこへ行くのだ?」

「関西に出張命令が出たから出発する…」

「いまから行くって…」

「最終の近鉄(特急)に乗る予定だ!!」

「いつ帰って来るのだよ〜」

「帰る日は未定だ!!」

「困るよ〜」

「オラクソジジイ!!クソジジイは自分の家族よりも京田ポンコツの家族が大事と言うたから一生うらむぞ!!」


真央まおは、泣き叫ぶ声で言うた。


信孝のぶたかさん!!」

「なんやコラ!!」

「なんで京田さんのご家族にひどいことを言うのよ!!」

「だまれ!!京田ポンコツをポンコツと言うたらいかんのか!?」

「京田さんは、新築の家を建てたのよ!!」

「同じことを言うな!!…ふざけるなよクソジジイとナマイキ女!!クソジジイとナマイキ女と京田ポンコツヤローの家族がいる家にいたらメシがまずいわ!!」

信孝のぶたかさん!!」

「ふざけるな!!」


(ドカッ!!)


思い切りブチ切れた信孝のぶたかは、右足で半兵衛はんべえをけとばしたあとスーツケースを持って家から出た。


この時、ごはんを食べていた三重子みえこが怒った声で真央まおに言うた。


真央まおさん!!」

三重子みえこさん…」

「あんたは何考えているのよ!!」

三重子みえこさん…なんで急に怒るのですか!?」

「怒りたくもなるわよ!!」

「だから、なんで怒っているのですか!?信孝のぶたかさんに言われた言葉に怒っているのですか!?」

「そうじゃないわよ!!アタシが怒っているのは、あなたたちが信孝のぶたかさんや信包のぶかねさんをないがしろにして、アタシたち家族をえこひいきしていることに対して怒っているのよ!!」

「ないがしろにしていません!!」

「うるさい!!」


(ドスーン!!)


思い切りブチ切れた三重子みえこは、平手打ちでテーブルを激しくたたいたあと新築の家を建てたことに対する不満をボロクソに言うた。


「うちら大失敗したわ!!新築の家を建てて大失敗したわ!!」

「なんで大失敗したのよ!?」

「子ども部屋にブラインドとクーラーを取り付けるのを忘れたのよ!!」

「ブラインドとクーラーだったらすぐに取り付けることができるわよ!!」

「軽々しくものを言わないでよ!!」


(バーン!!)


思い切りブチ切れた三重子みえこは、平手打ちでテーブルを激しくたたいたあとこう言うた。


「ブラインドとクーラーを取り付ける費用を主人がリュウヨウしたのよ!!」


あらたは、怒った声で三重子みえこに言うた。


「なんでオレに言いがかりをつけるのだ!?」

「やかましいポンコツテイシュ!!」

「オレのどこがポンコツだ!!」

「ポンコツだからポンコツと言うたのよ!!もうサイアク…ドサイアクよ!!」

「ああ、オレもドサイアクだ!!」

「ふたりともやめてください!!」

「だまれ!!夫婦間の問題に口出しするな!!」

「子どもたちがいる前でケンカしないでください!!」

「なんや!!命令する気か!!もう怒ったぞ!!」


(ドスーン!!ドスーン!!ドスーン!!)


思い切りブチ切れたあらたは、右手に作った握りこぶしでテーブルを激しくたたいたあと三重子みえこと結婚したことに対する不満をボロクソに言いまくった。


「オレは…ほんとうは…26の時に知り合った(ОL)さんと結婚するヤクソクを取り付けた…それを課長が止めた!!…課長のせいで、オレは婚期を逃した!!」


半兵衛はんべえは、泣きそうな声であらた言うた。


「あの時はまだ若いから時期をずらしたらどうかといったのだよ…」

「だまれ!!キサマは口出しするな!!…キサマがチョキンを作れと言うたからその通りにチョキンをしたのだ!!毎月1万円ずつコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツ…とチョキンした!!…コツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツ…とチョキンしたのに、身の丈に合う相手おあいてに出会えなかった!!」

「わしは、京田くんががんばってコツコツとお金をためていたことを知ってるよ…」

「キサマはだまれ!!キサマのせいでオレは出向を命ぜられた…キサマのせいで三重子レツアクおんなと結婚した!!」

「あなた!!」

「ふざけるな!!」


(パチーン!!)


思い切りブチ切れたあらたは、平手打ちで三重子みえこをたたいた。


義竜よしたつとほのかが強烈な泣き声をあげた。


真央まおは、怒った声であらたに言うた。


「京田さん!!なんで奥さまをたたくのよ!!」

「だまれ!!」


(ガラガラガラガラガシャーン!!)


思い切りブチ切れたあらたは、食卓をひっくり返したあと半兵衛はんべえに殴りかかった。


「ふざけるなクソジジイ!!ぶっ殺してやる!!」

「やめてくれ〜」


このあと、あらたは家の中で暴れまわった。


三重子みえこは、義竜よしたつとほのかを抱きしめながら泣き叫んだ。


真央まおは、危険をさけるためにトイレに隠れた。


この日を境に、あらた三重子みえこの夫婦関係がケンアクになった。


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